問99 当社は、小売業(スーパーマーケット)を営む事業者です。当社では、飲食料品と飲食料品以外のものを同時に販売した際に、合計金額(税込み)から1,000円の値引きができる割引券を発行しています。平成31年(2019年)10月から、顧客が割引券を使用し、値引きを行った場合、当社が発行するレシートには、どのような記載が必要となりますか。

【答】
飲食料品と飲食料品以外の資産を同時に譲渡し、割引券等の利用により、その合計額から一括して値引きを行う場合、税率ごとに区分した値引き後の課税資産の譲渡等の対価の額に対してそれぞれ消費税が課されることとなります。
そのため、レシート等における「税率ごとに合計した課税資産の譲渡等の対価の額」は、値引き後のものを明らかにする必要があります。
なお、税率ごとに区分された値引き前の課税資産の譲渡等の対価の額と税率ごとに区分された値引額がレシート等において明らかとなっている場合は、これらにより値引き後の税率ごとに合計した課税資産の譲渡等の対価の額が確認できるため、このような場合であっても、値引き後の「税率ごとに合計した課税資産の譲渡等の対価の額」が明らかにされているものとして取り扱われます。
ご質問の場合、レシートの記載方法としては次のようなものがあります。

 

(参考)

顧客が割引券等を利用したことにより、同時に行った資産の譲渡等を対象として一括して対価の額の値引きが行われており、その資産の譲渡等に係る適用税率ごとの値引額又は値引き後の対価の額が明らかでないときは、割引券等による値引額をその資産の譲渡等に係る価額の比率によりあん分し、適用税率ごとの値引額及び値引き後の対価の額を区分することとされています。     
当該資産の譲渡等に際して顧客へ交付する領収書等の書類により適用税率ごとの値引額又は値引き後の対価の額が確認できるときは、当該資産の譲渡等に係る値引額又は値引き後の対価の額が、適用税率ごとに合理的に区分されているものに該当することとされています(軽減通達15)(問79(食品と酒類のセット販売時の一括値引)参照)。     
したがって、例えば、軽減税率の適用対象とならない課税資産の譲渡等の対価の額からのみ値引きしたとしても、値引額又は値引き後の対価の額が領収書等の書類により確認できるときは、適用税率ごとに合理的に区分されているものに該当します。

 

(例)雑貨3,300円(税込み)、牛肉2,160円(税込み)を販売した場合

 

【値引き後の「税率ごとに合計した課税資産の譲渡等の対価の額」を記載する方法】

 

一括値引がある場合のレシートの記載,消費税軽減税率,西宮市,税理士

 

@ 値引き後の税率ごとに合計した課税資産の譲渡等の対価の額(税込み)

 

(注) 値引額は以下のとおり、資産の価額の率であん分し、税率ごとに区分しています。
10%対象:1,000×3,300/5,460≒604
8%対象:1,000×2,160/5,460≒396

 

また、値引き後の対価の額は次のとおり計算しています。
10%対象:3,300−604=2,696
8%対象:2,160−396=1,764

 

【値引き前の「税率ごとに合計した課税資産の譲渡等の対価の額」と税率ごとの値引額を記載する方法】

 

一括値引がある場合のレシートの記載,消費税軽減税率,西宮市,税理士

 

@ 値引き前の税率ごとに合計した課税資産の譲渡等の対価の額(税込み)
A 税率ごとの値引額

 

(注) 値引額は以下のとおり、資産の価額の比率 であん分し、税率ごとに区分しています。
10%対象:1,000×3,300/5,460≒604
8%対象:1,000×2,160/5,460≒396

 

※ @及びAの記載がそれぞれある場合、値引後の「税率ごとに合計した課税資産の譲渡等の対価の額」の記載があるものとして取り扱われます。
10%対象:3,300−604=2,696
8%対象:2,160−396=1,764

 

出所:国税庁

消費税の軽減税率制度に関する取扱通達より抜粋

軽減通達15

 

(軽減対象資産の譲渡等とそれ以外の資産の譲渡等を一括して対象とする値引販売)

 

15 事業者が、軽減対象資産の譲渡等とそれ以外の資産の譲渡等を同時に行った場合には、それぞれの資産の譲渡等ごとに適用税率を判定することとなるが、例えば、顧客が割引券等を利用したことにより、これら同時に行った資産の譲渡等を対象として一括して対価の額の値引きが行われており、当該資産の譲渡等に係る適用税率ごとの値引額又は値引額控除後の対価の額が明らかでないときは、割引券等による値引額を当該資産の譲渡等に係る価額の比率により按分し、適用税率ごとの値引額及び値引額控除後の対価の額を区分することとなることに留意する。
なお、当該資産の譲渡等に際して顧客へ交付する領収書等の書類により適用税率ごとの値引額又は値引額控除後の対価の額が確認できるときは、当該資産の譲渡等に係る値引額又は値引額控除後の対価の額が、適用税率ごとに合理的に区分されているものに該当する。

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