問66 当社は、移動販売車で「食品」を販売しています。公園のベンチのそばで販売し、顧客がその公園のベンチを利用して飲食している場合、この食品の販売は、軽減税率の適用対象とならない「食事の提供」となりますか。
【答】
「食事の提供」とは、飲食設備のある場所において飲食料品を飲食させる役務の提供をいいます。ここでいう飲食設備とは、飲食料品を提供する事業者が設置したものでなくても、設備設置者と飲食料品を提供している事業者との間の合意等に基づき、その設備を顧客に利用させることとしている場合は、これに該当します(軽減通達9)。
ご質問の公園のベンチが、こうした合意等に基づき貴社の顧客に利用させることとしているものではなく、誰でもベンチを利用できる場合には、飲食設備に該当せず、貴社の飲食料品の提供は、「食事の提供」ではなく、「飲食料品の譲渡」に該当し、軽減税率の適用対象となります。
出所:国税庁
消費税の軽減税率制度に関する取扱通達より抜粋
軽減通達9
(飲食設備等の設置者が異なる場合)
9 飲食料品を提供する事業者とテーブルや椅子等の設備を設置し、又は管理している者とが異なる場合において、これらの者の間の合意等に基づき、当該設備を当該事業者の顧客に利用させることとしているときは、当該設備は、改正法附則第34条第1項第1号イ《31年軽減対象資産の譲渡等に係る税率等に関する経過措置》に規定する「テーブル、椅子、カウンターその他の飲食に用いられる設備」(以下この項において「飲食設備」という。)に該当することに留意する。
(注) 飲食料品を提供する事業者と何ら関連のない公園のベンチ等の設備は、当該事業者から飲食料品を購入した顧客が飲食に利用した場合であっても、飲食設備には該当しない。