自社で使用する帳簿ソフト等について、電子帳簿保存法の優良な電子帳簿の要件を満たしているか分からないのですが、どのようにしたらよいですか。

自社で使用する帳簿ソフト等について、電子帳簿保存法の優良な電子帳簿の要件を満たしているか分からないのですが、どのようにしたらよいですか。

問55 自社で使用する帳簿ソフト等について、電子帳簿保存法の優良な電子帳簿の要件を満たしているか分からないのですが、どのようにしたらよいですか。

 

先生、お疲れ様です。クライアント様から『自社で使用している帳簿ソフトが電子帳簿保存法の優良な電子帳簿の要件を満たしているか分からない』という相談を受けたのですが、どのようにお答えすればよいでしょうか。


 

よい質問ですね。確認方法は主に2つあります。まず1つ目は、そのソフトウェアの取扱説明書を確認することです。


 

取扱説明書ですか。具体的にはどのような記載を探せばよいのでしょうか。


 

『電子帳簿保存法対応』や『優良な電子帳簿要件対応』といった記載があるかチェックしてください。ただし、より確実なのは2つ目の方法、JIIMA認証制度を利用することです。


 

JIIMA認証制度とはどのようなものでしょうか。


 

公益社団法人日本文書情報マネジメント協会、通称JIIMAが行っている認証制度です。市販のソフトウェアやクラウドサービスが電子帳簿保存法の優良な電子帳簿の機能要件に適合しているかを確認してくれるんです。


 

それは心強いですね。認証を受けたソフトなら安心して使えるということでしょうか。


 

そうです。JIIMA認証を受けたソフトウェアは、優良な電子帳簿の機能要件を満たしていると言えます。例えば、TKC会計システムや弥生会計、freee、マネーフォワードクラウドなど、多くの有名な会計ソフトが認証を取得しています。


 

JIIMA認証を受けているかどうかは、どうやって確認すればよいのでしょうか。


 

確認方法は3つあります。まず、ソフトウェアのパッケージや取扱説明書にJIIMA認証のロゴマークが印字されているかチェックしてください。


 

ロゴマークがない場合はどうすればよいでしょうか。


 

JIIMAのホームページで認証製品一覧を確認できます。また、国税庁のホームページからもJIIMA認証情報リストにアクセスできるので、そちらでも調べられます。実際に確認してみると、意外と多くのソフトが認証を取得していることが分かりますよ。


 

認証制度は、どの種類の電子帳簿に対応しているのでしょうか。


 

現在は、電子帳簿、スキャナ保存用のソフトに加えて、令和3年4月以降は電子書類や電子取引に係るソフトウェアについても認証が行われています。つまり、電子帳簿保存法のほぼ全ての領域をカバーしているということです。


 

では、JIIMA認証を受けたソフトを使っていれば、電子帳簿保存法の要件は完全にクリアできるということでしょうか。


 

ここが重要なポイントです。実は、優良な電子帳簿の要件には、ソフトウェアの機能だけでなく、システム関係書類の備付けなど、機能以外の要件も含まれているんです。


 

システム関係書類というと、具体的にはどのようなものでしょうか。


 

例えば、システムの仕様書、操作説明書、事務処理マニュアルなどです。つまり、認証を受けたソフトを使っていても、これらの書類をきちんと整備し、保管しておく必要があります。


 

なるほど、ソフトウェアの機能だけでは不十分ということですね。クライアント様にはどのようにアドバイスすればよいでしょうか。


 

まずはJIIMA認証を受けたソフトウェアの導入を検討してもらい、同時にシステム関係書類の整備も進めてもらいましょう。両方を満たして初めて、電子帳簿保存法の優良な電子帳簿要件をクリアできるということを説明してください。


 

分かりました。JIIMA認証の確認とシステム関係書類の整備、この2点をセットでご案内させていただきます。ありがとうございました。

【回答】

当該ソフトウェアの取扱説明書等で電子帳簿保存法の優良な電子帳簿の要件を満たしているか確認してください。また、公益社団法人日本文書情報マネジメント協会(以下「JIIMA」といいます。)において、市販のソフトウェア及びソフトウェアサービス(以下「 ソフトウェア等」といいます 。)を対象に、電子帳簿保存法における優良な電子帳簿の 機能 要件( 令和3年度の税制改正前の電子帳 簿保存法の保存 時に満たすべき 要件に相当する要件) 適合性の確認(認証)を行って いますので、JIIMAが確認(認証)したソフトウェア等は優良な電子帳簿の機能要件を満たしているといえます。


なお、 JIIMAが確認(認証)したソフトウェア等については、 パッケージ等にJIIMA認証の認証ロゴの印字が認められているほか、 JIIMA のホームページ 等 でも確認することができます。

【解説】

従前は、使用する帳簿ソフト等が電子帳簿保存法の要件に適合しているかについて、商品の表示等のみに頼っている状況でした。こうした状況を踏まえ、申請者の予見可能性を向上させる観点から、JIIMAがソフトウェア等の法的要件認証制度を開始しました。 認証を受けたソフトウェア等はJIIMAのホームページに掲載され、国税庁としてはこれを審査に活用するとともに、 旧承認制度の下で 承認申請の手続負担を軽減させる観点から、JIIMAによる要件適合性の確認(「認証」)を受けたソフトウェア等を利用する場合については、承認申請書の記載事 項や添付書類を一部省略することを可能とし てい ました。


令和3年度の税制改正による承認制度廃止後も、保存義務者の予見可能性を確保する観点及び優良な電子帳簿の普及拡大の観点から、認証を受けたソフトウェア等について引き続きJIIMA のホームページに掲載 されています 。


なお、 JIIMAのホームページに掲載されているJIIMA認証を受けたソフトウェア等の認証製品一覧表については、そのリンクを国税庁のホームページに掲載していますので、国税庁ホームページからも確認することができます。


【国税庁H P 掲載先】
ホーム/法令等/その他法令解釈に関する情報/電子帳簿保存法関係 /JIIMA 認証情報リスト


また、優良な電子帳簿の要件には、 システム 関係書類の備付けに関する事項等、機能に関する事項以外の要件もあり、それらを含め全ての要件を満たす必要がありますので注意してください。


出所:国税庁