

先生、電子帳簿保存法でよく出てくる「スキャナ」って、普通のスキャナー機械のことですよね?
いえいえ、それだけじゃないんです。電子帳簿保存法での「スキャナ」の定義は思っているより幅広いんですよ。
え、そうなんですか?具体的にはどういうものが含まれるんでしょうか?
まず基本的な定義から説明しましょう。「スキャナ」とは、書面つまり紙の国税関係書類を電磁的記録に変換する入力装置のことを指します。
なるほど、紙を電子データに変える機械ということですね。
その通りです。具体的には、一般的に「スキャナ」や「複合機」として販売されている機器はもちろんですが、実はスマートフォンやデジタルカメラも含まれるんです。
えっ、スマホも?それは便利ですね!
そうなんです。実は以前はもっと厳しい制限があったんですよ。制度創設当初は「原稿台と一体となったものに限る」という要件がありました。
原稿台と一体って、つまり据え置き型のスキャナーじゃないとダメだったということですか?
まさにそれです。でも平成28年度の税制改正でこの要件は廃止されました。これによって、営業先で受け取った請求書をその場でスマホで撮影して、そのデータで経理処理することが可能になったんです。
それはすごく実用的ですね。でもスマホで撮影する場合、画質の要件とかはあるんでしょうか?
いい質問ですね。スキャナには技術的な要件が定められています。まず解像度ですが、25.4ミリメートル当たり200ドット以上で読み取る必要があります。
25.4ミリメートル当たり200ドット...ちょっと難しそうですが、普通のスマホカメラでも大丈夫なんでしょうか?
最近のスマートフォンなら問題ないレベルです。それから階調についても要件があります。赤色、緑色、青色それぞれが256階調以上で読み取る必要があります。
カラーじゃないとダメということですか?
いえ、一般書類の場合は例外があります。白色から黒色までの階調が256階調以上であれば、つまりモノクロでも保存可能です。
なるほど。ところで、私物のスマホを使って業務で撮影するのは法律的に問題ないんでしょうか?
法令上、私物利用について特に制約はありません。ただし、私物であろうと会社の機器であろうと、操作マニュアルなどを保存場所に備え付けておく必要があります。
操作マニュアルの備付けですか。スマホの場合はどうすればいいんでしょう?
スマホアプリの使い方を説明した資料を用意しておけば大丈夫です。重要なのは、誰でもその機器の操作方法がわかる状態にしておくことです。
先生、大きな書類はどうしたらいいでしょうか?A3サイズの図面とか、スマホでは一度に撮影できませんよね。
それも大丈夫です。書類を複数回に分けて読み取ることができます。例えば、大きな書類を左面と右面に分けて撮影しても構いません。
分割して撮影しても有効なんですね。
はい。ただし条件があります。ディスプレイの画面や印刷した書面に、整然とした形式かつ紙の原本と同程度に明瞭な状態で速やかに出力できることが必要です。
つまり、後で見たときにちゃんと読めて、元の書類と同じように理解できればいいということですね。
そうです。ただし注意点があります。複写機で縮小コピーした書面を読み取ってスキャナ保存することは認められていません。
なぜ縮小コピーはダメなんでしょうか?
元の書類の改ざん防止の観点からです。原本をそのままの状態で読み取ることが重要なんです。
よくわかりました。スキャナの定義は思っていたより幅広くて、スマホでも要件を満たせば使えるということですね。
その通りです。ただし、技術的要件をしっかり満たすことと、適切な運用体制を整えることが何より重要です。導入前には必ず要件を確認してくださいね。
はい、ありがとうございました。お客様にも正確にお伝えできそうです!
この対話は電子帳簿保存法におけるスキャナの定義と要件について、税理士事務所での実務的な観点から解説したものです。最新の法令や取扱いについては、必ず国税庁の公表資料や専門家にご確認ください。
「スキャナ」とは、書面(紙)の国税関係書類を電磁的記録に変換する入力装置をいい、いわゆる「スキャナ」や「複合機」として販売されている機器が該当することになります。
また、例えば、スマートフォンやデジタルカメラ等についても、上記の入力装置に該当すれば、「スキャナ」に含まれることになります(取扱通達4-16。)
スキャナ保存制度の創設当時は、社内において経理担当者等が経理処理の際に領収書等の書面を確認した上でスキャナによる読み取りを行うことを念頭においた仕組みとされていたことから、スキャナについて「原稿台と一体となったものに限る。」ことが要件とされていましたが、平成28年度の税制改正において、スマートフォン等を使用して社外において経理処理前に国税関係書類の読み取りを行い、そのデータによる経理処理が行えるよう、この「原稿台と一体となったものに限る。」とする要件が廃止され、用いることができる機器の選択肢が広くなりました 。
なお、規則第2条第5項に規定するスキャナについては、次の要件を満たす必要があることに留意してください。
(1)スキャニング時の解像度である25.4ミリメートル当たり200ドット以上で読み取るものであること。
(2)赤色、緑色及び青色の階調がそれぞれ256階調以上で読み取るものであること(一般書類(規則第2条第7項に規定する国税庁長官が定める書類)をスキャナ保存する場合、白色から黒色までの階調が256階調以上で読み取るものであること。)。
出所:国税庁
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