サイトからダウンロードできる領収書等データは、ダウンロードした時に授受があったとされるのでしょうか。また、ダウンロードしなければ、その電子データの保存義務は生じないのでしょうか。

サイトからダウンロードできる領収書等データは、ダウンロードした時に授受があったとされるのでしょうか。また、ダウンロードしなければ、その電子データの保存義務は生じないのでしょうか。

問44 サイトからダウンロードできる領収書等データは、ダウンロードした時に授受があったとされるのでしょうか。また、ダウンロードしなければ、その電子データの保存義務は生じないのでしょうか。

 

サイトからダウンロードできる領収書のデータって、実際にダウンロードした時点で「やり取りがあった」ことになるんですか?



 

良い質問ですね。実は、ダウンロードした時点ではなく、インターネット上でそのデータを確認できるようになった時点で、取引情報の授受があったとみなされます。これは、書面の領収書が自宅の郵便受けに投函された状態と同じだと考えられているからです。つまり、サイト上でデータが見られる状態になった、その瞬間が電子取引のタイミングということになります。



 

なるほど…じゃあ、通知メールが来ないと気づかないまま時間が経ってしまうこともありますよね?



 

そうですね。データが確認可能になったことをメール等で知らせてもらえない場合は、気づいたタイミングでまとめて保存する形でも差し支えないとされています。神経質になりすぎる必要はありませんよ。



 

安心しました。では次に、そもそもダウンロードしなければ、保存義務自体は発生しないんでしょうか?



 

いいえ、そこは誤解しやすいポイントです。データがウェブサイト上で提供されている以上、『ダウンロードしなければ保存義務が生じない』ということにはなりません。電子取引を行った場合には、その取引情報に係る電磁的記録を保存する義務があると定められています。



 

え、じゃあ全部ダウンロードしないといけないんですか…?



 

実は例外もあります。一定のECサイトなどで、その領収書データが各税法で定められた保存期間中ずっと随時確認できる状態になっているのであれば、必ずしもダウンロードして自社で保存し直さなくても差し支えないとされています。



 

それは助かりますね。何か条件はありますか?



 

はい、サイト側で電子帳簿保存法が求める『真実性の確保』と『検索機能の確保』の要件を満たしている必要があります。また、保存期間が満了する前にマイページの閲覧期限が切れてサイト上で見られなくなってしまう場合は、期限が切れる前にダウンロードして保存しておく必要がありますので、その点は注意してください。



 

ちなみに、ETCの利用証明書のようなものはどうなんですか?



 

良いところに気づきましたね。ETC利用証明書のように、自分で必要な範囲を指定してウェブ上で発行してもらうタイプのものは、サイト上に存在していても、実際に発行・受領していない分まで保存義務の対象にはなりません。



 

もし同じ内容の領収書が別途郵送でも届いた場合は、どちらも保存しないといけないんですか?



 

いえ、その必要はありません。データと書面の内容が同一であれば、どちらか一方のみを保存すれば足ります。



 

よく分かりました。まとめると、授受のタイミングは『確認できるようになった時点』で、保存義務は原則として発生するけれど、サイト上で長期間きちんと確認できる状態が保たれているなら、無理にダウンロードしなくてもよい、ということですね。



 

その通りです。電子帳簿保存法への対応は、原則と例外を正しく理解しておくことが大切ですね。

【回答】

インターネット上でその領収書等データを確認できることとなった時点が取引情報の授受があったタイミングだと考えられます。領収書等データが提供されている以上、ダウンロードしなければ保存義務が生じないというものではありません。


もっとも、例えば、ETCの利用証明書については、納税者が必要に応じて自ら必要な範囲を指定してウェブ上で発行してもらうものであり、必ずしも利用証明書の全てを納税者が受領するものではなく、所得税法及び法人税法上、納税者が受領していない利用証明書についてまで、保存義務の対象となりません(【問46】参照)。


なお、別途同一の記載内容の書面が郵送されてくる場合には、正本(どちらか一方)のみの保存で足ります。

【解説】

法令上は、「電子取引を行った場合には当該取引情報に係る電磁的記録を保存しなければならない」とされています。


領収書等データがインターネット上で確認できる状態となった場合についても、郵送された書面が自身の郵便受けに投函された状態と同視できることから、その時点で電子取引が行われており、そのタイミングで保存すべきと考えられます。ただし、インターネット上で確認できる状態となったことがメール等で通知されない場合には、適宜のタイミングで保存を行うこととして差し支えありません。 また、 例えば、ETCの利用証明書については、納税者が必要に応じて自ら必要な範囲を指定してウェブ上で発行してもらうものであり、必ずしも利用証明書の全てを 納税者が受領するものではなく、所得税法 及び法人税法 上、納税者が受領していない利用証明書についてまで、保存義務の対象となりません(【問46】参照)。


その領収書等データについては、その取引の日が属する年分の保存データであることから、適宜のタイミングでまとめてダウンロードを行う場合であっても、当該年分中にダウンロードを行い、要件に従って保存を行う必要があることに注意してください。 もっとも、 一定のECサイト上でその領収書等データの確認が随時可能な状態である場合には、必ずしもその領収書等データをダウンロードして保存していなくても差し支えありません( 一定の ECサイト については【問45】参照)。


出所:国税庁