

今日は電子帳簿保存法の実務で質問があるって聞いたけど、どんな内容かな?
はい、先生。クライアントの A 商事さんから質問を受けたんです。電子で作成した請求書を印刷して、手書きでメモを追記してから取引先に渡した場合、その写しはどう保存すればいいのでしょうか?
なるほど、よくある質問だね。結論から言うと、手書きで新たな情報を付加した場合は、必ず書面で保存する必要があるんだ。
えっ、そうなんですか?電子で作った書類だから、電子保存できると思っていました...
それが落とし穴なんだよ。電子帳簿保存法第4条第2項では、電磁的記録で保存できる国税関係書類は自己が一貫して電子計算機を使用して作成するものと規定されているからね。
一貫して電子計算機を使用してというのがポイントなんですね。
その通り。具体例で説明しよう。例えば、A 商事さんが会計ソフトで請求書を作成して、それを印刷した後に支払期日延長可能と手書きで追記したとする。この時点で、もう一貫して電子計算機で作成されたものではなくなるんだ。
なるほど!つまり、手書きの情報が加わった瞬間に、電子保存の対象外になってしまうということですね。
正解!だから、このような書類の写しは書面で保存するしかない。ハードディスクやクラウドサービスに保存していた元の電子データとは別物として扱われるんだ。
実務的には、どのような対応が望ましいでしょうか?
いくつかの方法があります。まず、手書きで追記する前に電子データを完成させること。追記したい内容があるなら、最初から電子データに含めて作成するのがベストですね。
それが一番確実ですね。でも、急な変更で手書きが必要になった場合は?
その場合は、手書き追記した書類は書面保存と割り切って、保存期間は7年間(法人の場合)しっかり管理することが大切です。また、手書き部分がある書類とない書類を明確に分けて管理することも重要なんです。
DVD や磁気テープなどの電磁的記録媒体に保存する場合も同じルールが適用されるんですか?
そうだね。電子帳簿保存法第2条第3号で定義される電磁的記録には、ハードディスク、コンパクトディスク、DVD、磁気テープ、クラウドサービス等が含まれるけれども、いずれも一貫して電子計算機を使用して作成という要件は同じです。
分かりました!A 商事さんには、手書き追記した書類は書面保存が必要だと伝えます。今後は、追記が必要な場合は電子データの段階で完成させるようアドバイスしますね。
そうですね。電子帳簿保存法は便利な制度だけど、要件を満たさない場合の取り扱いも重要だから、こうした細かい実務ポイントを押さえておくことが大切だよ。
電子作成書類に手書きで情報を追記した場合は書面保存が必要
「一貫して電子計算機を使用して作成」の要件を満たさなくなるため
実務では事前に電子データを完成させることが重要
手書き追記書類は7年間の書面保存義務あり
電磁的記録で保存することができる国税関係書類は、「自己が一貫して電子計算機を使用して作成する」ものでなければなりません(法4A)。
したがって、電子計算機により作成した国税関係書類を書面に出力し、それに手書により新たな情報を付加したものは、一貫して電子計算機を使用して作成したものではないので、その書類については、書面により保存しなければならないこととなります。
出所:国税庁

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