

先生、電帳法の訂正削除履歴の確保について質問があります。会計システムで貸借の勘定科目が同じで、金額をマイナスで入力する方法って認められるんでしょうか?
はい、それは認められますよ。実は「いわゆる反対仕訳による方法」の一類型として扱われているんです。なんでこの方法を使いたいと思ったんですか?
実は、クライアントの A商事さんが使っている会計システムが、直接的な訂正削除機能がないんです。でも、同じ勘定科目でマイナス金額を入力する機能はあって…
なるほど、よくある話ですね。その方法で大丈夫です。電磁的記録の記録事項を直接訂正または削除できないシステムの場合、まさにその方法が有効なんです。
安心しました!でも、何か条件とかあるんでしょうか?
鋭い質問ですね。実は重要な条件があります。当該反対仕訳に当初の仕訳を特定できる情報が付加されている必要があります。これは規則第5条第5項第1号イ?の要件なんです。
「当初の仕訳を特定できる情報」って、具体的にはどんな情報ですか?
例えば、元の仕訳の日付、仕訳番号、摘要欄に「◯月◯日分の売上計上誤りによる訂正」みたいな記載ですね。要するに、後から見て「これは何の訂正なのか」がわかる情報です。
なるほど!A商事さんの例で言うと、どんな感じになりますか?
実際の事例で説明しましょう。A商事さんが4月15日に売上を100万円で計上したけど、実は80万円だったとします。
はい、20万円の過大計上ですね。
そうです。この場合の処理は3段階になります。まず間違った記録として「売上 100万円」があります。次に訂正記録として「売上 -100万円」をマイナス入力します。そして最後に正しい記録として「売上 80万円」を入力するんです。
なるほど!一度完全に取り消してから、正しい金額で記録し直すんですね。
その通りです。結果的に売上は80万円として正しく記録されます。そして各段階で摘要欄に「4月15日売上計上誤り訂正」といった情報を記載することで、履歴確保の要件を満たすわけです。
分かりやすいです!ところで、総額方式とか純額方式って聞いたことがありますが、これも関係しますか?
さすが勉強してますね!仕訳の方法については、総額方式や純額方式などがあって、特に限定されていないんです。つまり、どの方法でも構わないということです。
「反対仕訳による方法」って、何だか難しそうな名前ですが、要するに…
簡単に言うと「間違いを打ち消す仕訳」ですね。まるで「仕訳の消しゴム」みたいなものです(笑)。ただし、普通の消しゴムと違って、消した跡も残るんです。
面白い例えですね!(笑)確かに、跡が残るから履歴確保になるわけですね。
その通りです。デジタル時代の「修正液」とでも言いましょうか。昔は修正液で消したところが白く残ったでしょう?あれと同じで、デジタルでも痕跡を残すのが重要なんです。
分かりました!では、A商事さんには自信を持って「その方法で大丈夫です」と伝えられますね。
はい。ただし、必ず「当初の仕訳を特定できる情報」を付加することを忘れないよう伝えてくださいね。これがないと、せっかくの対応が台無しになってしまいます。
承知しました!電帳法対応も、こうやって一つずつ理解していけば怖くないですね。
その通りです。クライアントさんも安心して事業に集中できるよう、私たちがしっかりサポートしていきましょう。
いわゆる反対仕訳による方法の一類型と考えられますので、電磁的記録の記録事項を直接に訂正し又は削除することができないシステムを使用している場合には、訂正又は削除の履歴の確保の要件を満たすこととなります。
いわゆる反対仕訳による方法は、当該反対仕訳に当初の仕訳を特定することができる情報が付加されていれば、規則第5条第4項[令和8年12月31日までは規則第5条第5項となりま
す。]第1号(1)に規定する訂正又は削除の履歴の確保の要件を満たすこととなります(取扱通達8−9)が、その仕訳の方法については、いわゆる総額方式や純額方式などがあり、特に限定していません。
その場合において、貸借の勘定科目は同一で金額をマイナスで入力する方法も、いわゆる反対仕訳の方法の一類型と考えられます。
出所:国税庁
令和7年6月版で改定あり
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