

今日は電子帳簿保存法の検索要件について、クライアントから質問があったので一緒に確認しましょう。
はい、お疲れ様です。規則第5条第4項の検索機能の話ですね。
そうです。具体的には「二以上の任意の記録項目を組み合わせて条件を設定することができること」という要件で、「AかつB」のほかに「A又はB」という組合せも必要なのかという質問です。
「AかつB」と「A又はB」の違いがよくわからないのですが…
実は、「A又はB」の組合せは必要ありません。解説によると、「A又はB」の検索は、それぞれの記録項目で二度検索するのと実質的に変わらないからです。
なるほど。では、例えば取引先名「田中商事」又は金額「10万円以上」という検索は不要ということですね?
その通りです。それよりも重要なのは、「田中商事」かつ「10万円以上」のような絞り込み検索ができることです。
段階的な検索についてはどうでしょうか?最初に取引先名で検索して、その結果から金額で絞り込むような方式でも大丈夫ですか?
はい、それも要件を満たします。一の記録項目で検索した後、その結果を対象に別の記録項目で絞り込み検索する方式も認められています。
具体的にはどのようなケースでしょうか?
例えば、まず「取引先名:田中商事」で検索して100件のデータが出たとします。その100件の中から「金額:10万円以上」で再度絞り込んで最終的に20件に絞る、といった方式ですね。
それなら、現在使っている会計ソフトでもできそうです。結果は同じになりますものね。
そうですね。ただし、優良な電子帳簿の過少申告加算税軽減措置を受ける場合は、別のルールがあります。
どのようなルールですか?
税務職員からのダウンロードの求めに応じることができる場合は、範囲指定の検索機能と、今話した二以上の記録項目を組み合わせる検索機能は不要になります。
つまり、データをダウンロード提供できる体制があれば、検索機能のハードルが下がるということですね。
その通りです。クライアントには、まず自社の電子帳簿システムがどこまで対応できるかを確認してもらい、必要に応じて優良電子帳簿の要件も検討してもらいましょう。
承知しました。検索要件の「AかつB」は必要だけど「A又はB」は不要、段階的検索もOK、そして優良電子帳簿なら要件が緩和される、ということですね。
完璧です。この理解で顧客対応していきましょう。
「A又はB」の組合せは必要ありません。また、段階的な検索ができるものも要件を満たすこととなります。
検索機能については、規則第5条第4項第1号ハ(3)で、検索の条件として設定した記録項目(取引年月日、取引金額及び取引先)により、二以上の記録項目を組み合わせて条件を設定することができることとされています。この場合の二の記録項目の組合せとしては、「AかつB」と「A又はB」とが考えられますが、このうち、「A又はB」の組合せについては、それぞれの記録項目により二度検索するのと実質的に変わらない(当該組合せを求める意味がない)ことから、これを求めないこととしています。
また、「二以上の任意の記録項目を組み合わせて条件を設定することができること」とは、必ずしも「AかつB」という組合せで検索できることのみをいうのではなく、一の記録項目(例えば「A」)により検索をし、それにより探し出された記録事項を対象として、別の記録項目(例えば「B」)により再度検索をする方式も結果は同じであることから要件を満たすこととなります。
なお、優良な電子帳簿に係る過少申告加算税の軽減措置の適用を受けるための優良な電子帳簿の要件としての検索機能の確保の要件については、その電子帳簿に係る電磁的記録について税務職員による質問検査権に基づくダウンロードの求めに応じることができるようにしている場合には、この項目を組み合わせて条件を設定できる機能(及び範囲を指定して条件を設定できる機能)は不要となります。
出所:国税庁

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