

先生、取扱通達8−20のCOM検索機能について質問があります。「検索により探し出された記録事項を含むCOMのコマの内容が自動的に出力される」とありますが、この「自動的に出力される」方法って、具体的にはどのような方法なのでしょうか?
いい質問ですね。実は通達では3つの方法が認められているんです。まず基本的な仕組みを説明すると、COMを作成する際に別途「検索用の電磁的記録」を作るんです。これは帳簿書類ごとに検索条件とフィルム番号、コマ位置を関連付けて記録したものです。
検索用の電磁的記録ですか。具体的にはどんなものでしょう?
例えば、請求書なら「取引先名」「取引日」「金額」といった検索項目と、その請求書が記録されている「フィルム番号123」「コマ位置456」が紐づけられたデータベースのようなものです。これをパソコンとマイクロフィルムリーダプリンタを組み合わせて使うんです。
なるほど。それで3つの方法というのは?
まず「半自動検索」です。パソコンで検索すると、該当する帳簿書類の記録項目、フィルム番号、コマ位置がディスプレイに表示されます。そのフィルム番号を確認して、該当するCOMを手動でマイクロフィルムリーダプリンタに装填します。
手動で装填するんですね。
はい。でも装填後は、パソコンで得られたコマ位置情報をキーボードから入力すれば、該当するコマの内容がリーダプリンタの画面と書面に自動的に出力されるんです。この「コマ位置の自動移動と出力」が重要なポイントです。
次が「自動検索」です。半自動検索と違うのは、フィルム番号とコマ位置の両方の情報が、パソコンからマイクロフィルムリーダプリンタに自動的に転送される点です。
転送は自動なんですね。でもCOMの装填は?
装填は依然として手動です。でも転送された情報に基づいて、該当コマの内容が自動的に出力されます。半自動検索よりも手間が省けますね。
そして最も高度な「全自動検索」では、情報の転送だけでなく、該当するCOMの装填まで自動化されています。
それは便利ですね!すべて自動で完結するわけですか。
そうです。検索から装填、コマの位置合わせ、出力まですべて自動で行われます。ただし、設備投資は相当な金額になりますけどね。
ところで、どの方式でも「自動的な出力」が求められているということは、何か満たさない場合もあるんですか?
鋭い質問ですね。実は重要な注意点があります。たとえパソコンでCOMを特定する情報を探し出せても、該当COMのコマ位置合わせが手動の場合は要件を満たさないとされているんです。
えっ、それはどういうことでしょう?
例えば、検索でフィルム番号とコマ位置は分かったけれど、マイクロフィルムリーダプリンタでコマを探すのに手動でくるくる回して探すような場合です。これでは「自動的な出力」とは言えませんからね。
なるほど!コマ位置の特定から出力まで、機械が自動で行うことが必要なんですね。
その通りです。電子帳簿保存法の要件は、単に「検索できればよい」ではなく、「効率的かつ確実に検索・出力できる」ことを求めているんです。COM導入を検討する際は、この点をしっかり確認することが大切ですね。
分かりました!設備選びの際は、検索機能の自動化レベルをしっかりチェックする必要がありますね。ありがとうございました!
国税関係帳簿書類の保存をCOMにより行おうとする場合には、保存期間が3年を経過するまで、COMの保存に併せて電磁的記録を保存し又はCOMの記録事項の検索をすることができる機能(電磁的記録の記録事項に係る検索機能に相当する機能)を確保しておくこととされています(規則5C[令和8年12月31日までは規則5Dとなります。]第2号ホ)。
また、この場合の「電磁的記録の記録事項に係る検索機能に相当する機能」は、検索により探し出された記録事項を含むCOMのコマの内容が自動的に出力されるものであることを要します(取扱通達8−20)。
この要件を満たす方法としては、COMの作成時に、別途作成された検索用の電磁的記録(該当の帳簿書類ごとに、検索の条件として設定した記録項目 とフィルム番号及びコマ位置の情報が関連付けられて記録されたもの)により、特定のCOMに係る情報を探し出すことができる電子計算機(パソコン等)とマイクロフィルムリーダプリンタとを組み合わせたもので、次に掲げるような方法がいずれもこれに該当します。
(1)半自動検索
| @ | 電子計算機による検索の結果(該当の帳簿書類に係る記録項目、フィルム番号及びコマ位置の各情報をいいます。以下?及び?において同様となります。)を当該電子計算機のディスプレイの画面及び書面に出力 |
| A | @で得たフィルム番号情報に基づいて該当のCOMをマイクロフィルムリーダプリンタに手動で装填 |
| B | マイクロフィルムリーダプリンタに附属のキーボードから@で得た該当のコマ位置情報をキー入力することにより、該当のコマの内容をマイクロフィルムリーダプリンタの画面及び書面に自動的に出力 |
(2)自動検索
| @ | (1)の@と同様となります。 |
| A | 検索の結果のうち、フィルム番号及びコマ位置の両情報を当該電子計算機からマイクロフィルムリーダプリンタに自動的に転送 |
| B | (1)のAと同様となります。 |
| C | Aで転送された情報に基づいて該当のコマの内容をマイクロフィルムリーダプリンタの画面及び書面に自動的に出力 |
(3)全自動検索
| @ | (2)の@と同様となります。 |
| A | (2)のAと同様となります。 |
| B | Aで転迭された情報に基づいて該当のCOMをマイクロフィルムリーダプリンタに自動的に装填 |
| C | (2)のCと同様となります。 |
なお、電子計算機を用いてCOMを特定する情報を探し出すことは可能ですが、該当のCOMのコマの位置合わせが手動である場合には、COMのコマの内容が自動的に出力されるものではないので、要件を満たさないこととなります。
(参考)各自動検索の機能比較
| 電子計算機による検索 | フィルム装填 | コマ位置情報 | コマ位置合わせ | |
| 半自動検索 | 可能 | 手動 | 手入力 | 自動 |
| 自動検索 | 可能 | 手動 | 自動転送 | 自動 |
| 全自動検索 | 可能 | 自動 | 自動転送 | 自動 |
出所:国税庁
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