電磁的記録等による保存等を取りやめることとした場合、その取りやめることとした日において保存等している電磁的記録等は、そのまま電磁的記録等により保存等することとしてもよいのでしょうか。

電磁的記録等による保存等を取りやめることとした場合、その取りやめることとした日において保存等している電磁的記録等は、そのまま電磁的記録等により保存等することとしてもよいのでしょうか。

問37 電磁的記録等による保存等を取りやめることとした場合、その取りやめることとした日において保存等している電磁的記録等は、そのまま電磁的記録等により保存等することとしてもよいのでしょうか。

 

おはようございます。今日は電磁的記録保存について質問があるとお聞きしました。


 

はい、先生。実は最近クライアントから「電子帳簿保存をやめたいんだけど、今まで保存していた電子データはそのまま残しておいていいの?」と質問されまして...


 

なるほど、よくある質問ですね。電磁的記録等による保存を取りやめた場合の既存データの取り扱いは、実は少し複雑なんです。まず、どのような電子帳簿保存をされているクライアントでしょうか?


 

会計ソフトで仕訳帳や総勘定元帳を作成している一般的な会社です。優良な電子帳簿の届出は出していません。


 

そうですね。その場合、取りやめることとした日に保存していた電磁的記録が、引き続き保存要件を満たしているかがポイントになります。


 

保存要件というと、具体的にはどのようなものでしょうか?


 

電子帳簿保存法施行規則第2条第2項の要件ですね。例えば、検索機能が確保されているか、データの真実性や可視性が保たれているかなどです。もしこれらの要件を満たせなくなるなら、全て紙に出力して保存しなければなりません。


 

それは大変ですね!具体的にはどんなケースで要件を満たせなくなるのでしょうか?


 

例えば、会計ソフトの契約を解除してしまい、データにアクセスできなくなる場合や、検索機能が使えなくなる場合などです。システムを変更する際によく起こりますね。


 

なるほど。では、優良な電子帳簿の承認を受けている場合はどうでしょうか?


 

優良な電子帳簿の場合は少し違います。過少申告加算税の軽減措置の適用を取りやめる届出を出しても、既存の電磁的記録は規則第2条第2項の基本要件を満たしていれば、引き続き電子データとして保存できるんです。


 

ということは、優良な電子帳簿の特典は受けられなくなるけれど、一般的な電子帳簿としては継続できるということですね?


 

その通りです。ただし、基本要件も満たせない場合は紙に出力する必要があります。実際のケースでは、A社が会計システムを変更する際、旧システムのデータが新システムで検索できなくなったため、5年分のデータを全て紙で出力することになりました。


 

それは大変な作業ですね...。事前にどんな準備をしておけばよいでしょうか?


 

システム変更や電子帳簿保存の取りやめを検討する際は、まず現在の保存要件の充足状況を確認することが重要です。そして、要件を満たせなくなる部分については、事前に紙出力の準備をしておくことをお勧めします。


 

新しい記録についてはどうなりますか?


 

取りやめることとした日以後の新たな記録については、原則として書面で保存する必要があります。電子と紙が混在する期間が生じることもありますが、それぞれの保存期間をしっかり管理することが大切ですね。


 

よく分かりました。クライアントには、まず現在の保存状況を確認してから、取りやめの手続きを進めるようアドバイスします。


 

そうですね。電磁的記録保存の取りやめは簡単ではありませんが、適切な対応をすれば問題ありません。不明な点があれば、いつでも相談してくださいね。

【回答】

電磁的記録等による保存等を取りやめることとした場合、その取りやめることとした日において保存等していた電磁的記録等のうち、保存時に満たすべき要件を満たせなくなるものについては全て書面(紙)に出力して保存等をする必要があります(取扱通達4−35)。

【解説】

保存義務者が法第4条第1項国税関係帳簿書類の電磁的記録による保存等若しくは第2項又は第5条国税関係帳簿書類の電子計算機出力マイクロフィルムによる保存等の規定により国税関係帳簿又は国税関係書類に係る電磁的記録等による保存等をもってその国税関係帳簿又は国税関係書類の保存等に代えられるのは、自己が一貫して電子計算機を使用して作成する国税関係帳簿又は国税関係書類に限定されています。その結果、その課税期間の途中で要件を満たせなくなった等の事情により、電磁的記録等による保存等をやめることとした場合に、その電磁的記録による保存等をやめ ることとした国税関係帳簿又は国税関係書類については、取りやめることとした日以後の新たな記録分等について書面で保存等をしなければならなくなるほか、同日において保存等をしている電磁的記録等のうち、保存時に満たすべき 要件を満たせなくなるものについては全て書面(紙)に出力して、保存期間が満了するまで保存等をする必要があります。


なお、優良な電子帳簿を取りやめる場合は、【問49】をご覧ください。


出所:国税庁