複数の会計ソフトを使用している場合についても、優良な電子帳簿に係る過少申告加算税の軽減措置を受けることはできるのでしょうか 。

複数の会計ソフトを使用している場合についても、優良な電子帳簿に係る過少申告加算税の軽減措置を受けることはできるのでしょうか 。

問41 当社は仕訳帳や総勘定元帳などを作成する会計ソフトとは別の会計ソフトを使用して一部の補助簿を作成していますが、法第8条第4項 過少申告加算税の軽減措置 ))の規定の対象となる特例国税関係帳簿については、それぞれの会計ソフトにおいて優良な電子帳簿としての機能を備えた状態で備付け及び保存を行っています。複数の会計ソフトを使用している場合についても、優良な電子帳簿に係る過少申告加算税の軽減措置を受けることはできるのでしょうか 。

 

おはようございます。今日はどのようなご質問でしょうか?


 

おはようございます。実は、当社の電子帳簿保存について相談があります。弊社では仕訳帳や総勘定元帳はA社の会計ソフトで作成しているのですが、固定資産台帳などの一部補助簿はB社の別の会計ソフトを使用しているんです。


 

なるほど、複数の会計ソフトを使い分けているということですね。どのような点でお困りでしょうか?


 

はい。優良な電子帳簿として過少申告加算税の軽減措置を受けたいのですが、複数の会計ソフトを使用していても適用されるのでしょうか?法第8条第4項の規定について教えてください。


 

とても良い質問ですね。結論から申し上げると「複数の会計ソフトを使用していても、優良電子帳簿の過少申告加算税軽減措置は適用可能」です。


 

本当ですか?それは安心しました。でも、何か条件があるのでしょうか?


 

そうですね、3つの重要なポイントがあります。まず1つ目は「複数ソフトの使用自体は全く問題ない」ということです。電子帳簿保存法では、一つの会計ソフトでの運用を義務付けていません。


 

それは知りませんでした。2つ目のポイントは何でしょうか?


 

2つ目は「それぞれの会計ソフトで優良電子帳簿の要件をクリアする」必要があることです。具体的には、規則第5条第4項の要件、つまり検索機能や訂正削除の履歴保存などの機能を、A社のソフトでもB社のソフトでも満たしている必要があります。


 

なるほど。それぞれのソフトで要件を満たす必要があるんですね。3つ目のポイントは?


 

3つ目が「帳簿間の関連性確保」です。たとえば、仕訳帳の固定資産計上データと、固定資産台帳の資産データが適切に対応していることを確認できる状態にしておく必要があります。


 

具体的にはどのような対応をすればよいでしょうか?


 

実際の事例で説明しましょう。御社の場合、A社ソフトの仕訳帳で「建物 1,000万円 / 現金 1,000万円」という仕訳があったとします。その時、B社ソフトの固定資産台帳にも同じ建物が1,000万円で登録されている、といった対応関係を確認できるようにしておけばよいのです。


 

それなら現在の運用でもできそうです。届出書の提出も必要でしたよね?


 

はい、その通りです。「優良な電子帳簿による過少申告加算税の軽減措置の適用を受ける旨の届出書」をあらかじめ税務署に提出する必要があります。この届出書では、使用する全ての会計ソフトについて記載することをお勧めします。


 

分かりました。最後に確認ですが、現在のような複数ソフト体制でも、適正に要件を満たしていれば過少申告加算税が5%軽減されるということでよろしいでしょうか?


 

はい、まさにその通りです。複数の会計ソフトを使用していることは、優良電子帳簿による過少申告加算税軽減措置の適用を妨げる理由にはなりません。むしろ、業務効率を考えて最適なソフトを使い分けることは、経営上も賢い判断だと思います。


 

ありがとうございました。早速、両方の会計ソフトの要件確認と届出書の準備を進めます。


 

それが良いでしょう。何か不明な点があれば、いつでもご相談ください。適切な電子帳簿保存で、税制上のメリットをしっかりと活用していきましょう。

【回答】

法第8条第4項(過少申告加算税の軽減措置 )の規定の対象となる特例国税関係帳簿について、規則第5条第4項[令和8年12月31日までは規則第5条第5項 となります。(以下同じ。)]に規定する優良な電子帳簿の要件を満たして保存等を行い、かつ、あらかじめ本措置の規定の適用を受ける旨等を記載した届出書を提出している場合については、その保存等が複数の会計ソフトを使用しているとしても、優良な電子帳簿に係る過少申告加算税の軽減措置の適用を受けることができます。

【解説】

法第8条第4項(過少申告加算税の軽減措置)の規定の対象となる特例国税関係帳簿について、規則第5条第4項の要件を満たして電磁的記録による保存等を行っている必要がありますが、その保存等については、特に一つの会計ソフトで行うことまで求められておらず、優良な電子帳簿の保存等が複数の会計ソフトを使用して行われている場合であっても、それを理由として過少申告加算税の軽減措置が受けられなくなることはありません。


例えば、特例国税関係帳簿について、基本的にはA会計ソフトを使用して保存等をし、このA会計ソフトでは作成ができない固定資産台帳についてはB会計ソフトを使用して保存等をしている場合についても、それぞれの会計ソフトを用いて、その全ての特例国税関係帳簿について規則第5条第4項の要件に従って保存等を行い、かつ、あらかじめ本措置の規定の適用を受ける旨等を記載した届出書を提出している場合については、基本的には、過少申告加算税の軽減措置の適用を受けることができます。


なお、複数の会計ソフトを使用して特例国税関係帳簿の保存等をしている場合であっても、過少申告加算税の軽減措置の適用を受けるにあたり、各帳簿間の記録事項の関連性を確認することができるようにしておく必要がありますので注意してください(【問31】参照)。


出所:国税庁