

先生、優良な電子帳簿として保存している会社のシステムが変更された場合、必ず変更の届出書を提出しなければならないのでしょうか?
いい質問ですね。実は、すべてのシステム変更で届出が必要というわけではありません。法第8条第4項の過少申告加算税の軽減措置を受けるための要件として、届出書に記載した事項を変更する場合にのみ、変更の届出書の提出が必要になります。
届出書に記載した事項を変更する場合とは、具体的にはどのような変更でしょうか?
主に3つのケースがあります。1つ目は使用するシステムの全面的な変更です。例えば、A社の会計システムから全く別のB社のシステムに変更する場合ですね。
なるほど。2つ目と3つ目はどのような変更でしょうか?
2つ目は訂正・削除の履歴の確保、帳簿間での相互関連性の確保、検索機能の確保に係るシステムの大幅な変更です。これらは優良な電子帳簿の要件として重要な機能ですから、これらの機能に関わる大幅な変更があれば届出が必要です。
3つ目はいかがでしょうか?
3つ目は使用していた市販の会計ソフトの変更です。例えば、弥生会計からTKC会計システムに変更するような場合ですね。これは1つ目の全面的な変更の具体例とも言えます。
では、同じソフトのバージョンアップの場合はどうでしょうか?例えば、弥生会計の2023年版から2024年版に更新する場合です。
同一ソフトのバージョンアップは、変更の届出書を提出する必要がある「変更」には含まれません。これは重要なポイントです。日常的に行われるソフトの更新まで届出を求めると、事業者の負担が過大になってしまいますからね。
それは安心ですね。実際の事例で考えてみると、クライアントのC製造業株式会社が現在使用している会計システムを、同じメーカーの新しいバージョンに更新する場合は届出不要ということですね。
その通りです。ただし、C製造業株式会社が全く別の会計システムに変更する場合や、電子帳簿の要件に関わる重要な機能を大幅に変更する場合は、変更の届出書の提出が必要になります。
変更の届出書は、いつまでに提出すればよいのでしょうか?
変更があった場合は、速やかに提出する必要があります。具体的な期限は法令で明確に定められていませんが、変更後遅滞なく提出することが求められています。
届出を怠った場合はどうなるのでしょうか?
必要な変更の届出を行わなかった場合、法第8条第4項の過少申告加算税の軽減措置を受けることができなくなる可能性があります。これは事業者にとって大きな不利益となりますので、注意が必要です。
システム変更を検討している顧客には、事前に相談してもらうよう伝えた方がよさそうですね。
まさにその通りです。システム変更の内容によって届出の要否が変わりますから、事前に相談いただければ、適切なアドバイスができます。特に、訂正・削除履歴の確保や検索機能など、優良な電子帳簿の要件に関わる部分の変更は慎重に検討する必要があります。
理解できました。顧客には「システム変更時は事前相談」を徹底してもらいます。ありがとうございました。
電子帳簿保存法は複雑な部分もありますが、適切に対応すれば事業者にとってメリットの大きい制度です。引き続きしっかりとサポートしていきましょう。
法第8条第4項(過少申告加算税の軽減措置)の規定の適用を受ける旨等を記載した届出書に記載した事項を変更する場合には、変更する旨等を記載した届出書の提出が必要となります。例えば、 優良な電子帳簿の要件に係る次に掲げるような変更を行った場合が該当します。
・使用するシステムの全面的な変更のほか、訂正又は削除の履歴の確保、帳簿間での相互関連性の確保及び検索機能の確保に係るシステムの大幅な変更 (使用していた市販の会計ソフトの変更を含みますが、いわゆる同一ソフトのヴァージョンアップは含みません。)
出所:国税庁
.png)

.png)
.png)
.png)
.png)
.png)
.png)
.png)