

電子取引の保存要件について教えていただけますか?最近、お客様からよく聞かれるんですが、正直まだ自信がなくて…。
税務署の調査にも対応できるよう、電子データを正しく保存するためには、大きく「真実性の確保」と「可視性の確保」という2つの要件を満たす必要があります。
真実性の確保というのは、どういうことですか?
データが改ざんされていないことを証明する措置のことです。たとえば、取引先からタイムスタンプ付きのPDFで請求書を受け取った場合はそのまま保存でOKです。タイムスタンプなしで受け取った場合は、自社で速やかにタイムスタンプを付与するか、履歴が残るクラウドシステムを使って保存する方法があります。システム整備が難しい場合は「不当な訂正・削除を禁じる事務処理規程」を策定・運用・備え付けるだけでも要件を満たせます。
事務処理規程なら、コストをかけずに対応できますね!可視性の確保とは?
税務職員がデータをすぐに確認できる状態にしておくことです。具体的には、パソコンとプリンターを保存場所に備え、データを素早く出力できるようにします。また、「取引年月日」「取引金額」「取引先」の3項目で検索できるよう管理することも必要です。
検索機能の整備が大変そうです…。
緩和措置があります。税務職員のダウンロード要求に応じられる環境があれば、範囲指定や複数項目の組み合わせ検索は不要になります。さらに、2年前の売上高が5,000万円以下の事業者であれば、検索機能そのものが免除されます。
中小規模のお客様には助かる制度ですね。システム整備が間に合わない場合は?
「相当の理由」があると税務署長が認めた場合、猶予措置が使えます。調査時にデータの提示・提出と、整然と出力した書面の提示に対応できれば、タイムスタンプや検索機能の要件を満たさなくても保存が認められます。
なるほど、段階的に対応できるんですね。保存期間はどのくらいですか?
各税法で定められた期間、原則7年間の保存が必要です。要件を満たした状態でその期間しっかり保存し続けることが大切ですよ。
電子取引の取引情報に係る電磁的記録の保存等に当たっては、真実性や可視性を確保するための要件を満たす必要があります(規則2A一イ 、二、E 五、六 、4@)。
なお、詳しくは下記の表をご覧ください。
○ 電子取引の取引情報に係る電磁的記録の保存等を行う場合の要件の概要
| 要 件 |
|---|
| 電子計算機処理システムの概要を記載した書類の備付け(自社開発のプログラムを使用する場合に限ります。)(規2A一イ、E六、4@) |
| 見読可能装置の備付け等(規2A二、4@) |
| 検索機能の確保(規2E五、4@) |
|
次のいずれかの措置を行う(規4@) |
出所:国税庁
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