配偶者と2人で事業を営んでいる個人事業主です。取引の相手方から電子メールにPDFの請求書が添付されて送付されてきました。一般的なパソコンを使用しており、プリンタも持っていますが、特別な請求書等保存ソフトは使用していません。どのように保存しておけばよいですか。

配偶者と2人で事業を営んでいる個人事業主です。取引の相手方から電子メールにPDFの請求書が添付されて送付されてきました。一般的なパソコンを使用しており、プリンタも持っていますが、特別な請求書等保存ソフトは使用していません。どのように保存しておけばよいですか。

問19 配偶者と2人で事業を営んでいる個人事業主です。取引の相手方から電子メールにPDFの請求書が添付されて送付されてきました。一般的なパソコンを使用しており、プリンタも持っていますが、特別な請求書等保存ソフトは使用していません。どのように保存しておけばよいですか。

 

電子メールでPDFの請求書が届いた場合の保存方法について教えてください。最近、取引先から請求書がメールで届くことが増えてきて、どうすればいいのか気になっていたんです。

 

電子帳簿保存法の話ですね。配偶者の方と2人で事業をされている場合でも、特別なソフトがなくても大丈夫ですよ。ポイントは「真実性の確保」と「可視性の確保」の2つです。

 

真実性と可視性、ですか?

 

はい。まず「真実性の確保」というのは、受け取ったPDFを改ざんしていないことを証明する仕組みのことです。専用ソフトがない場合、最も現実的な方法は「不当な訂正・削除の防止に関する事務処理規程」を作成することです。国税庁のホームページにサンプルが掲載されていますので、それをベースに自社用に作成して備え付けてください。これだけでタイムスタンプなどの特別なシステムがなくても要件を満たせます。

 

規程を作るだけでいいんですか?意外と簡単なんですね。

 

そうです。次に「可視性の確保」ですが、保存したPDFを「取引年月日」「取引先」「取引金額」で検索できるようにしておく必要があります。おすすめはファイル名で管理する方法です。たとえば「20240131_渇熄、店_110000」のように「日付_取引先_金額」という形式でファイル名を統一して保存するんです。

 

なるほど!ファイル名を工夫するだけでいいんですね。他にも方法はありますか?

 

Excelなどで索引簿を作る方法もあります。日付・取引先・金額をまとめた一覧表を作って、PDFファイルには連番を振って管理する方法ですね。どちらでも構いません。

 

ちなみに、売上が少ない場合は何か特別な扱いはありますか?

 

良い点に気づきましたね。2年前の売上が5,000万円以下の場合、税務調査の際にデータのダウンロードに応じられるのであれば、ファイル名の設定や索引簿の作成は不要になります。多くの小規模な個人事業主の方はこの条件に当てはまることが多いと思います。

 

じゃあ、そういった方はPDFをそのまま保存しておくだけでいいんですか?

 

改ざん防止の規程の作成と、パソコンやプリンタを手元に備えておくことは必要です。データをすぐに画面で確認したり、印刷できる環境を整えておいてください。

 

保存期間はどのくらいですか?

 

個人事業主の場合は、原則として5年間または7年間です。請求書の種類によって異なりますので、確認しておくことをおすすめします。

 

まとめると、@PDFをパソコンやクラウドに保存、A国税庁のサンプルを参考に規程を作成、Bファイル名を「日付_取引先_金額」の形式で統一、という流れですね。

 

その通りです。難しく考えすぎず、まずはファイル名の命名ルールを決めて、規程を備え付けることから始めてみてください。配偶者の方と2人で運用ルールを共有しておくことも大切ですよ。

【回答】

例えば、以下のような方法で保存すれば要件を満たしていることとなります。
1 請求書データ(PDF)のファイル名に、規則性をもって内容を表示する。
 例) 2021年(令和3年)1月31日に株式会社霞商店から受領した110,000円の請求書
  ⇒「20210131_渇熄、店_110000」
2 「取引の相手先」や「各月」など任意のフォルダに格納して保存する。
3 【問33】に記載の規程を作成し備え付ける。
※ 税務調査の際に、税務職員からダウンロードの求めがあった場合には、上記のデータについて提出してください。
※ 判定期間に係る基準期間(通常は2年前です。)の売上高が5,000万円以下であり、上記のダウンロードの求めに応じることができるようにしている場合又は電磁的記録を出力した書面を取引年月日その他の日付及び取引先ごとに整理されたものを提示・提出できるようにしておき、上記のダウンロードの求めに応じるようにしている場合には、上記1の設定等による検索機能の確保が不要となります。
(注)令和5年度の税制改正前(令和5年12月31日までに行う電子取引の取引情報)については、判定期間に係る基準期間の売上高が1,000万円以下であり、上記のダウンロードの求めに応じることができるようにしている場合に限り、上記1の設定等による検索機能の確保が不要となります。

【解説】

令和3年度の税制改正により電子取引の取引情報に係る電磁的記録については、電磁的記録を出力した書面等を保存する措置は廃止され、その電磁的記録(データ)を保存しなければならないこととされました。
請求書データ等の保存に当たっては、一定の要件に従った保存が必要ですが、上記の方法により保存することで要件を満たすこととなると考えられます。


なお、上記1の代わりに、索引簿を作成し、索引簿を使用して請求書等のデータを検索する方法によることも可能です。
(索引簿の作成例)
受領した請求書等データのファイル名に連番を付して、内容については索引簿で管理する。


出所:国税庁