ディスプレイやプリンタ等について、性能や事業の規模に応じた設置台数等の要件はありますか。

ディスプレイやプリンタ等について、性能や事業の規模に応じた設置台数等の要件はありますか。

問12 ディスプレイやプリンタ等について、性能や事業の規模に応じた設置台数等の要件はありますか。

 

先生、電子帳簿保存法でディスプレイやプリンタを備え付ける必要があると聞いたのですが、性能や台数に決まりはあるんでしょうか?


 

いい質問ですね。実は、法令上では具体的な性能や設置台数の要件は定められていないんです。


 

えっ、そうなんですか?でも何らかの基準があるのかと思っていました。


 

その理由は明確で、税務調査の際には事業者が日常業務で使っている機器を利用することになるからです。普段の業務で使えている限り、一定の性能や事業規模に見合った台数は確保されていると考えられているんですよ。


 

なるほど、日常業務ベースで考えるということですね。でも何か注意点はありますか?


 

はい、重要なポイントがあります。規則第2条第6項第4号では「速やかに出力することができる」という要件が定められています。


 

「速やかに」というのは、具体的にはどういうことでしょうか?


 

税務調査時に帳簿書類を確認する場面が多くなるため、ディスプレイ等を優先的に使用できるよう事前調整が必要ということです。例えば、経理担当者が普段使っているパソコンを調査時に使えるよう業務スケジュールを調整するなどですね。


 

それは分かりますが、小規模な事業所だと機器が限られていて調整が難しい場合もありそうですね。


 

その通りです。小規模事業者では使用できるディスプレイ等の台数が限られているケースがよくあります。


 

そういう場合はどうしたらいいんでしょうか?


 

安心してください。調整を行ってもなお、税務調査時にディスプレイ等を優先的に使用することが一時的に難しい状況が発生した場合は、電磁的記録のコピー、つまり複製データを作成して税務職員に提出する対応でも差し支えないとされています。


 

それなら小規模事業者でも対応しやすいですね。具体的にはどんな準備をしておけばいいでしょうか?


 

例えば、会計データのバックアップをUSBメモリやクラウドに保存しておく、PDFファイルとして出力できるよう準備しておくなどの方法がありますね。大切なのは、調査官が求めた時にすぐに提供できる体制を整えておくことです。


 

よく分かりました。法令要件としては厳格ではないけれど、実務的な対応準備が重要ということですね。


 

その通りです。電子帳簿保存法は事業者の実情を考慮した制度設計になっているので、過度に心配する必要はありませんが、適切な準備は欠かせませんね。

【回答】

ディスプレイやプリンタ等の性能や設置台数等は、要件とされていません。

【解説】

電磁的記録は、その特性として、肉眼で見るためにはディスプレイ等に出力する必要がありますが、これらの装置の性能や設置台数等については、@税務調査の際には、保存義務者が日常業務に使用しているものを使用することとなること、A日常業務用である限り一応の性能及び事業の規模に応じた設置台数等が確保されていると考えられることなどから、法令上特に要件とはされていません。


ただし、規則第2条第6項第4号では、ディスプレイ等の備付けとともに、「速やかに出力することができる」ことも要件とされています。このため、日常業務においてディスプレイ等を常時使用しているような場合には、税務調査では帳簿書類を確認する場面が多いことから、税務調査にディスプレイ等を優先的に使用することができるよう、事前に日常業務との調整等を行っておく必要があると考えます。


なお、小規模事業者では、使用できるディスプレイ等の台数が限定されているために、そのような調整を図った上でもなお税務調査にディスプレイ等を優先的に使用することが一時的に難しい状況が発生することも考えられますが、そのような場合には当該電磁的記録のコピー(複製データ)を作成して税務職員に提出できるようにしておくなどの対応に代える必要があります。


出所:国税庁