電磁的記録の書面への出力に当たっては、画面印刷(いわゆるハードコピー)による方法も認められますか。

電磁的記録の書面への出力に当たっては、画面印刷(いわゆるハードコピー)による方法も認められますか。

問13 電磁的記録の書面への出力に当たっては、画面印刷(いわゆるハードコピー)による方法も認められますか。

 

お疲れ様です。今日は電磁的記録の書面出力について質問があるそうですね。


 

はい、お疲れ様です。クライアントから「電子帳簿の内容を税務調査で提示する際、画面をそのまま印刷する方法でも大丈夫ですか」と質問されまして...


 

なるほど、いわゆるハードコピーですね。結論から言うと、画面印刷による出力も認められています。ただし、いくつかの要件があります。


 

要件があるんですね。具体的にはどのような?


 

主に3つです。まず「整然とした形式であること」。これは帳簿や書類が分割されることなく、一覧的に確認できる状態で出力する必要があるということです。


 

分割されるとダメということは、例えばどのような状況でしょうか?


 

例えば、仕訳帳の1行の内容が複数のページに分かれてしまうような印刷では整然とした形式とは言えません。また、会計ソフトの一覧画面で列が切れて見えない部分があるまま印刷するのも適切ではありませんね。


 

なるほど。2つ目の要件は何でしょうか?


 

「当該国税関係書類と同程度に明瞭であること」です。つまり、紙の原本と同じくらい鮮明で読みやすい状態で出力できることが必要です。


 

明瞭性ですね。具体的にはどの程度でしょうか?


 

例えば、領収書をスキャンして保存している場合、その電磁的記録を印刷する際は、元の紙の領収書と同程度に文字や印影が鮮明に見える必要があります。ぼやけていたり、文字が潰れていたりしては認められません。


 

分かりました。3つ目の要件は?


 

「速やかに出力できること」です。これは税務調査の際に調査官から求められたときに、すぐに印刷できる体制を整えておく必要があるということです。


 

つまり、システムが複雑すぎて印刷に時間がかかりすぎるのは問題ということですね?


 

その通りです。例えば、クラウド会計システムを使用している場合でも、インターネット環境やプリンター設備を整えて、求められた書類をすぐに印刷できるようにしておく必要があります。


 

実務的には、どのような準備をしておけばよいでしょうか?


 

まず、使用している会計ソフトの印刷機能を確認しておくことです。帳簿や書類が適切な形式で印刷できるか、事前にテスト印刷をしておきましょう。また、プリンターの性能も重要で、文字が鮮明に印刷できる機種を使用することをお勧めします。


 

画面印刷の場合、通常のソフト印刷機能とは違うのでしょうか?


 

画面印刷というのは、ディスプレイに表示されている内容をそのまま印刷することです。会計ソフトの印刷機能を使った方が、より整然とした形式で出力できる場合が多いですが、画面印刷でも上記3要件を満たしていれば問題ありません。


 

先生、もし要件を満たさない印刷をしてしまった場合はどうなりますか?


 

税務調査で書面の提示を求められた際に、要件を満たさない印刷物では適切な対応とは認められない可能性があります。最悪の場合、電子帳簿保存法の承認が取り消される恐れもあります。


 

それは大変ですね。事前の準備が重要ということがよく分かりました。


 

はい。電子帳簿保存法は便利な制度ですが、適切な運用が前提です。画面印刷による出力も認められていますが、要件をしっかり理解して対応することが大切ですね。


 

ありがとうございます。クライアントにも要件をきちんと説明して、適切な準備をしてもらいます。


 

そうしてください。何か不明な点があれば、また相談してくださいね。

【回答】

規則第2条第6項第4号において、電磁的記録の画面及び書面への出力機能として「整然とした形式であること」、「当該国税関係書類と同程度に明瞭であること」と規定されていますが、これはディスプレイに出力する際にファイル等が分割されることなく整然とした形式で出力することができ、かつ、紙原本と同程度に明瞭な状態で速やかに出力することができること(【問8】参照)、保存されている電磁的記録の情報が適切に再現されるよう読み取った書類と同程度に明瞭であること(【問36】参照)などが必要となります。


そのため、そのような状態で、速やかに出力できれば、画面印刷(いわゆるハードコピー)であっても認められます。

【解説】

電磁的記録の書面への出力に当たっては、「整然とした形式であること」、「当該国税関係書類と同程度に明瞭であること」などが必要となりますが、その形式については定めがないため、画面印刷(いわゆるハードコピー)であっても要件を満たせば認められます。


なお、ディスプレイへの画面表示では、一の記録事項を横スクロールによって表示するような表示形式も認められるものの、当該画面のハードコピーにより書面に出力する場合で、一の記録事項が複数枚の書面に分割して出力されるような出力形式は、紙原本の内容を一覧的に確認することが困難となることから、整然とした形式に該当しないこととなります。


(注)出力プログラムを使用した出力においても、上記のように複数の書面に分割した形で出力される形式である場合には、一の記録事項を一覧的に確認することができず整然とした形式に該当しないことから認められないこととなります。


出所:国税庁