スキャナで読み取った画像データをテキスト化することができない場合でも、検索の条件として取引年月日その他の日付、取引金額及び取引先を設定することができなければならないのでしょうか。

スキャナで読み取った画像データをテキスト化することができない場合でも、検索の条件として取引年月日その他の日付、取引金額及び取引先を設定することができなければならないのでしょうか。

問41 スキャナで読み取った画像データをテキスト化することができない場合でも、検索の条件として取引年月日その他の日付、取引金額及び取引先を設定することができなければならないのでしょうか。

 

先生、スキャナ保存についてお客様から質問があったんです。うちの会計システムにはOCR機能がついていなくて、スキャンした領収書の文字を自動で読み取れないんですって。それでも検索できるようにしないといけないんでしょうか?


 

ええ、必要です。画像データをテキスト化できなくても、取引年月日、取引金額、取引先の3つで検索できる仕組みは作らないといけません。これは電子帳簿保存法の必須要件なんです。


 

でも、OCR機能がないのに、どうやって検索機能を実現するんですか?


 

手入力で対応するんです。例えば、スキャンした領収書の日付、金額、取引先名を別途入力して、検索できるようにする方法ですね。


 

なるほど。具体的にはどんな方法がありますか?


 

よくあるのはこんな例です。例えば、A商事という取引先専用のフォルダを作って、そこにスキャンした領収書を保存します。そのフォルダ内で、各画像ファイルに『2025-10-15_5000円』といった形で日付と金額を入力して管理するんです。


 

つまり、フォルダで取引先を分けて、ファイル名やExcel台帳などで日付と金額を管理すればいいんですね。


 

その通り。ただし、検索要件は3つあります。1つ目が今話した日付・金額・取引先での検索。2つ目が日付や金額の範囲指定、例えば『10月1日から15日まで』とか『5000円以上10000円以下』といった検索。3つ目が複数条件の組み合わせ、例えば『A商事で10月分の5000円以上の取引』といった検索です。


 

えっ、3つ全部必要なんですか?それは大変そう...


 

実は、救済措置があります。税務調査の際にデータをダウンロードできるようにしておけば、範囲指定と組み合わせ検索の2つは不要になるんです。つまり、基本の3項目で検索できればOKになります。


 

それなら現実的ですね!例えば、Excelで『日付・金額・取引先』の一覧表を作って管理すれば、ダウンロードもできるし検索もできますよね。


 

まさにその通り。中小企業の実務では、そういったシンプルな方法が一番使われています。高額なシステムを導入しなくても、工夫次第で要件は満たせるんですよ。


 

わかりました!お客様には、OCR機能がなくても手入力で対応できること、ダウンロード対応すれば検索要件が緩和されることをお伝えします!

【回答】

規則第2条第6項第5号の検索機能は、@取引年月日その他の日付、取引金額及び取引先を検索の条件として設定することができること、A日付又は金額に係る記録項目についてはその範囲を指定して条件を設定することができること、B二以上の任意の記録項目を組み合わせて条件を設定することができることが要件となります。


したがって、スキャナで読み取った画像データをテキスト化して保存することができる機能などが備わっていない場合であっても、スキャナで読み取った国税関係書類に係る取引年月日その他の日付、取引金額及び取引先を手入力するなどして、検索の条件として設定することができるようにする必要があります。


また、スキャナで読み取った画像データを 保存しているフォルダ(以下「スキャナデータ保存フォルダ」といいます。)の中で、更に「取引先」 ごとにフォルダを区分して保存しており、その区分したフォルダに保存している画像データに係る取引年月日その他の日付及び取引金額を手入力するなどして管理 している場合に、スキャナデータ保存フォルダの中で「取引年月日その他の日付」及び「取引金額」について上記@からBまでの検索の条件を設定することができるときは、検索機能の要件を満たすこととなります。


なお、税務職員による質問検査権に基づくデータのダウンロードの求めに応じることができるようにしている場合には、上記A及びBの機能の確保は不要となります。
(注)スキャナ保存の検索機能における取引年月日その他の日付、取引金額及び取引先については、取扱通達4−30をご参照ください。


出所:国税庁