1ヶ月分の取引がまとめて記載された納品書をスキャナ保存する場合、検索要件の記録項目については、記載されている個々の取引ごとの取引年月日その他の日付及び取引金額を設定する必要がありますか。

1ヶ月分の取引がまとめて記載された納品書をスキャナ保存する場合、検索要件の記録項目については、記載されている個々の取引ごとの取引年月日その他の日付及び取引金額を設定する必要がありますか。

問42 1ヶ月分の取引がまとめて記載された納品書をスキャナ保存する場合、検索要件の記録項目については、記載されている個々の取引ごとの取引年月日その他の日付及び取引金額を設定する必要がありますか。

 

今日は、スキャナ保存の検索要件について質問があったそうですね


 

はい。顧問先から相談を受けたんですが、取引先から毎月届く納品書に1ヶ月分の取引がまとめて記載されているそうです。これをスキャナ保存する場合、検索要件の記録項目って、個々の取引ごとに日付と金額を全部設定しないといけないんでしょうか?


 

いい質問ですね。結論から言うと、必ずしもそうする必要はありません


 

え、そうなんですか?個々の取引情報を全部入力しなくてもいいんですか?


 

ええ。実は2つの方法から選べるんです。1つ目は、おっしゃる通り個々の取引ごとに日付と金額を設定する方法。2つ目は、その納品書全体の発行日または受領日と、記載された取引金額の合計額で設定する方法です


 

合計額でもいいんですね。具体的にはどういうことですか?


 

例えば、10月1日から31日までの取引が記載されていて、納品書の日付が10月31日、合計金額が50万円だったとします。この場合、検索項目を『10月31日、50万円』として登録するだけでもOKなんです


 

それなら顧問先の作業負担がすごく楽になりますね。でも、個々の取引情報が必要になったらどうするんですか?


 

そこは問題ありません。スキャンした画像データには全ての取引が記載されていますから、検索で書類を見つけた後、画像で詳細を確認できます


 

なるほど。でも、どちらの方法を選んでもいいんですか?


 

はい、ただし重要な条件があります。一度決めた方法は、各課税期間において一貫して適用する必要があるんです


 

一貫性が大切ということですね


 

その通り。例えば、A社からの納品書は合計額で、B社からの納品書は個別取引で、というように取引先ごとに変えるのは避けた方が無難です。会社の処理ルールとして統一しておくことが重要だと、顧問先に伝えてください


 

取引年月日と取引金額の設定方法は、対応させる必要があるんですよね?


 

よく覚えていましたね。日付を個々の取引日で設定したなら、金額も個々の金額で。日付を納品書の発行日で設定したなら、金額も合計額で。このように対応させる必要があります


 

バラバラにはできないということですね


 

そういうことです。これは税務調査の際に、検索がスムーズに行えるようにするためのルールなんです


 

今回相談してきた顧問先は、毎月大量の納品書が届く会社なので、合計額方式の方が現実的かもしれませんね


 

そうですね。実務的には合計額方式を採用している企業も多いですよ。ただし、どちらの方法を選ぶにしても、事前に社内でルールを決めて文書化しておくことをお勧めしてあげてください


 

分かりました。早速、顧問先に提案してみます


 

電帳法の要件は複雑ですが、実務に合った運用方法を選択できるよう、柔軟性も持たせられているんです。分からないことがあれば、いつでも相談してくださいね

【回答】

検索要件の記録項目としては、個々の取引ごとの取引年月日及び取引金額として記載されているものをそれぞれ用いる方法のほか、その書類を授受した時点でその発行又は受領の年月日として記載されている年月日及びその書類に記載された取引金額の合計額を用いる方法としても、その取扱いが各課税期間において自社で一貫した規則性を持っていれば差し支えありません。

【解説】

検索機能における記録項目である「取引年月日その他の日付」とは、国税関係書類に記載すべき日付をいい、基本的にはその国税関係書類の授受の基となる取引が行われた年月日を指しますが、一つの国税関係書類に複数の取引がまとめて記載されているような場合、それは内訳として記載されているものなのか、それともあくまで個々の独立した取引であるが便宜的に一つの国税関係書類に記載されているものなのかについては、必ずしも判然としないことがあることから、その国税関係書類を授受した時点でその発行又は受領の年月日として記載されている日付をもって、検索機能における記録項目である「取引年月日その他の日付」として用いても、その取扱いが各課税期間において自社で一貫した規則性を持っている限り差し支えありません(取扱通達30参照)。


この場合における取引金額での検索については、「取引年月日その他の日付」が個々の取引年月日によって検索できるようにしているのであれば「取引金額」についても個々の取引金額で検索できるようにする必要があり、「取引年月日その他の日付」がその国税関係書類の発行又は受領の年月日によって検索できるようにしているのであれば「取引金額」についてもその国税関係書類に記載された取引金額の合計額で検索できるようにしておく必要があります。


出所:国税庁