検索要件の記録項目である「取引金額」については、税抜・税込どちらとすべきでしょうか。

検索要件の記録項目である「取引金額」については、税抜・税込どちらとすべきでしょうか。

問43 検索要件の記録項目である「取引金額」については、税抜・税込どちらとすべきでしょうか。

 

先生、電子帳簿保存法のスキャナ保存で、検索要件の「取引金額」って税抜と税込、どちらで登録すればいいんでしょうか?


 

いい質問ですね。これ、実は多くの会社が迷うポイントなんです。基本的な考え方は、帳簿の処理方法に合わせるということです。


 

帳簿の処理方法、ですか?


 

そうです。例えば、御社が税抜経理を採用しているなら税抜金額、税込経理なら税込金額で検索できるようにするのが原則です。


 

なぜ帳簿に合わせる必要があるんですか?


 

税務調査を考えてみてください。調査官はまず帳簿を見て、それから関連する請求書や領収書を確認していきます。例えば、帳簿に「仕入 100,000円」と税抜で記帳されているのに、検索システムで100,000円と入力しても該当する請求書が出てこなかったら、調査が非効率になりますよね。


 

確かに!帳簿が税抜100,000円なのに、請求書の検索は税込110,000円でしか出てこないと、数字が合わなくて混乱しますね。


 

その通り。検索要件は、税務調査の効率性を確保するために設けられているんです。だから帳簿と同じ金額体系で検索できることが重要なんですよ。


 

でも、請求書自体には税込金額が書いてありますよね?わざわざ税抜金額を入力し直すんですか?


 

実はそこに柔軟性があって、書類に記載されている金額をそのまま使っても差し支えないとされています。つまり、税抜・税込を統一せず、請求書に書いてある金額をそのまま検索項目にしてもOKなんです。


 

え、それでもいいんですか?


 

はい。例えば、A社からの請求書は税込表示、B社からは税抜表示というように、取引先によってバラバラでも問題ありません。実務的にはこちらの方が入力の手間が少ないですからね。


 

なるほど。じゃあ、どちらを選べばいいんでしょう?


 

理想は帳簿に合わせることですが、実務の負担を考えると書類記載の金額をそのまま使う方法も合理的です。ただし、検索する際に「この金額は税込だったかな、税抜だったかな」と迷わないように、運用ルールを決めておくことが大切ですね。


 

運用ルールですか。


 

例えば「基本的に書類記載のまま」としつつ、検索時には税抜・税込両方の金額で試してみるとか、検索範囲を少し広めに設定するとか。要は、必要な書類がちゃんと見つけられる体制を作っておくことが重要なんです。


 

わかりました!まず帳簿の処理方法に合わせるのが原則で、実務的には書類記載の金額でも可、ということですね。


 

完璧です。どちらを選ぶにしても、社内で統一したルールを作って、誰でも検索できるようにしておきましょう。

【回答】

帳簿の処理方法(税抜経理税込経理 )に合わせるべきと考えられますが、受領した国税関係書類に記載されている取引金額を検索要件の記録項目とすることとしても差し支えありません。

【解説】

検索機能の確保の要件は、税務調査の際に必要なデータを確認することを可能とし、調査の効率性の確保に資するために設けられているものです。また、税務調査では帳簿の確認を基本とし、帳簿に関連する書類や取引情報の確認を行っていくことが想定されることから、基本的には帳簿と同じ金額で検索できるようにしておくべきと考えられます。


ただし、税抜・税込を統一せずに、受領した国税関係書類に記載されている金額を記録項目としていても問題はありません。


出所:国税庁