適時に入力する方法が可能な一般書類とは、具体的にどのような書類が対象となるのでしょうか。

適時に入力する方法が可能な一般書類とは、具体的にどのような書類が対象となるのでしょうか。

問47 適時に入力する方法が可能な一般書類とは、具体的にどのような書類が対象となるのでしょうか。

 

先生、電子帳簿保存法のスキャナ保存で「一般書類」っていう区分があるって聞いたんですが、どんな書類が該当するんでしょうか?


 

いい質問ですね。一般書類とは、資金や物の流れに直結・連動しない書類のことで、重要度が「低」とされている書類です。


 

資金や物の流れに直結しない、ですか?


 

そうです。例えば、請求書や領収書は実際にお金のやり取りに直結しますよね。でも、見積書や注文書は、まだ取引が確定していない段階の書類です。こういう書類が一般書類に分類されます。


 

なるほど。具体的にはどんな書類が一般書類になるんですか?


 

国税庁の告示で定められているんですが、主なものを挙げると、まず契約申込書です。


 

契約申込書ですか。


 

はい。ただし、どんな契約申込書でもいいわけではなくて、別途定型的な約款があらかじめ定められている契約申込書に限られます。例えば、保険契約申込書、電話加入契約申込書、クレジットカード発行申込書などですね。


 

定型的な約款がある、というのがポイントなんですね。


 

そうです。個別に条件を交渉して作る契約書は重要書類になりますが、定型フォーマットの申込書は一般書類として扱えます。次に、依頼書も一般書類です。


 

依頼書というと?


 

代表的なのは口座振替依頼書ですね。これも定型的な書類なので一般書類に分類されます。


 

他にはどんなものがありますか?


 

検収書や商品受取書といった、受領・検収関連の書類も一般書類です。これは購入者側が作成する書類で、「商品を確かに受け取りました」という確認の記録ですね。


 

それも資金の流れには直結しないわけですね。


 

その通りです。商品を受け取った事実を記録するだけで、代金の支払いとは別の話ですから。そして、実務で特によく出てくるのが、見積書と注文書です。


 

見積書と注文書!これは確かによく扱います。


 

見積書も注文書も、本体とその写しの両方が一般書類に該当します。つまり、取引先から受け取った見積書も、自社が発行した見積書の控えも、どちらも一般書類として扱えます。


 

それは分かりやすいですね。他には?


 

もう一つ重要なのが、自己が作成した納品書の写しです。


 

あれ、納品書の写しだけなんですか?


 

そうなんです。ここがポイントで、取引先から受け取った納品書は物の流れに直結するので重要書類になります。でも、自社が発行した納品書の控えは一般書類として扱えるんです。


 

同じ納品書なのに、受け取ったものと発行したものの控えで扱いが違うんですね。


 

そういうことです。整理すると、一般書類の主なものは次の通りです。


 

わかりました。で、一般書類だと何がメリットなんでしょうか?


 

一番大きいのは、入力期間の制限がないことです。「適時に入力」すればいいので、請求書のように「速やかに」とか「業務サイクル後速やかに」という厳しい期限がありません。


 

それはありがたいですね。見積書とか、すぐにスキャンしなくても大丈夫なんですね。


 

はい。ただし「適時に」というのは、税務調査などで必要になった時にきちんと提示できる状態にしておく、という意味ですから、放置していいわけではありませんよ。


 

他にはどんな緩和がありますか?


 

グレースケールでの保存が認められるのも大きいですね。重要書類はカラー画像での保存が原則ですが、一般書類は白黒のグレースケールでOKです。


 

ファイルサイズも小さくできるし、保存コストが抑えられますね。


 

その通り。さらに、帳簿との相互関連性の確保が不要です。重要書類は帳簿の記載事項と相互に関連性が確認できるようにしておく必要がありますが、一般書類はその要件がありません。


 

相互関連性の確保って、具体的には?


 

例えば、会計ソフトの仕訳データから該当する請求書のPDFに飛べるようにする、といった仕組みですね。一般書類はそこまでしなくていいので、管理が楽になります。


 

他にはありますか?


 

カラーディスプレイやカラープリンタの備付け要件も不要です。重要書類を扱う場合は、カラーで表示・印刷できる環境が必要ですが、一般書類だけならその要件もありません。


 

結構、要件が緩和されるんですね。


 

そうなんです。ただし、検索機能などの基本的な要件は一般書類でも必要ですから、そこは忘れないでくださいね。


 

わかりました。実務的には、見積書や注文書はまず一般書類として管理して、あとから請求書や納品書が来たらそちらは重要書類として扱う、という流れになりますね。


 

その理解で正解です。取引の流れの中で、書類の性質に応じて適切に区分することが大切です。最初は見積書で始まっても、最終的には請求書で確定するという流れを意識しておきましょう。


 

はい!一般書類の対象と要件緩和のメリット、よく理解できました。顧問先にもこの区分をしっかり説明して、効率的に管理できるようアドバイスします。

スタッフ:先生、電子帳簿保存法のスキャナ保存で「一般書類」っていう区分があるって聞いたんですが、どんな書類が該当するんでしょうか? 税理士:いい質問ですね。一般書類とは、資金や物の流れに直結・連動しない書類のことで、重要度が「低」とされている書類です。 スタッフ:資金や物の流れに直結しない、ですか? 税理士:そうです。例えば、請求書や領収書は実際にお金のやり取りに直結しますよね。でも、見積書や注文書は、まだ取引が確定していない段階の書類です。こういう書類が一般書類に分類されます。 スタッフ:なるほど。具体的にはどんな書類が一般書類になるんですか? 税理士:国税庁の告示で定められているんですが、主なものを挙げると、まず契約申込書です。 スタッフ:契約申込書ですか。 税理士:はい。ただし、どんな契約申込書でもいいわけではなくて、別途定型的な約款があらかじめ定められている契約申込書に限られます。例えば、保険契約申込書、電話加入契約申込書、クレジットカード発行申込書などですね。 スタッフ:定型的な約款がある、というのがポイントなんですね。 税理士:そうです。個別に条件を交渉して作る契約書は重要書類になりますが、定型フォーマットの申込書は一般書類として扱えます。次に、依頼書も一般書類です。 スタッフ:依頼書というと? 税理士:代表的なのは口座振替依頼書ですね。これも定型的な書類なので一般書類に分類されます。 スタッフ:他にはどんなものがありますか? 税理士:検収書や商品受取書といった、受領・検収関連の書類も一般書類です。これは購入者側が作成する書類で、「商品を確かに受け取りました」という確認の記録ですね。 スタッフ:それも資金の流れには直結しないわけですね。 税理士:その通りです。商品を受け取った事実を記録するだけで、代金の支払いとは別の話ですから。そして、実務で特によく出てくるのが、見積書と注文書です。 スタッフ:見積書と注文書!これは確かによく扱います。 税理士:見積書も注文書も、本体とその写しの両方が一般書類に該当します。つまり、取引先から受け取った見積書も、自社が発行した見積書の控えも、どちらも一般書類として扱えます。 スタッフ:それは分かりやすいですね。他には? 税理士:もう一つ重要なのが、自己が作成した納品書の写しです。 スタッフ:あれ、納品書の写しだけなんですか? 税理士:そうなんです。ここがポイントで、取引先から受け取った納品書は物の流れに直結するので重要書類になります。でも、自社が発行した納品書の控えは一般書類として扱えるんです。 スタッフ:同じ納品書なのに、受け取ったものと発行したものの控えで扱いが違うんですね。 税理士:そういうことです。整理すると、一般書類の主なものは次の通りです。 スタッフ:わかりました。で、一般書類だと何がメリットなんでしょうか? 税理士:一番大きいのは、入力期間の制限がないことです。「適時に入力」すればいいので、請求書のように「速やかに」とか「業務サイクル後速やかに」という厳しい期限がありません。 スタッフ:それはありがたいですね。見積書とか、すぐにスキャンしなくても大丈夫なんですね。 税理士:はい。ただし「適時に」というのは、税務調査などで必要になった時にきちんと提示できる状態にしておく、という意味ですから、放置していいわけではありませんよ。 スタッフ:他にはどんな緩和がありますか? 税理士:グレースケールでの保存が認められるのも大きいですね。重要書類はカラー画像での保存が原則ですが、一般書類は白黒のグレースケールでOKです。 スタッフ:ファイルサイズも小さくできるし、保存コストが抑えられますね。 税理士:その通り。さらに、帳簿との相互関連性の確保が不要です。重要書類は帳簿の記載事項と相互に関連性が確認できるようにしておく必要がありますが、一般書類はその要件がありません。 スタッフ:相互関連性の確保って、具体的には? 税理士:例えば、会計ソフトの仕訳データから該当する請求書のPDFに飛べるようにする、といった仕組みですね。一般書類はそこまでしなくていいので、管理が楽になります。 スタッフ:他にはありますか? 税理士:カラーディスプレイやカラープリンタの備付け要件も不要です。重要書類を扱う場合は、カラーで表示・印刷できる環境が必要ですが、一般書類だけならその要件もありません。 スタッフ:結構、要件が緩和されるんですね。 税理士:そうなんです。ただし、検索機能などの基本的な要件は一般書類でも必要ですから、そこは忘れないでくださいね。 スタッフ:わかりました。実務的には、見積書や注文書はまず一般書類として管理して、あとから請求書や納品書が来たらそちらは重要書類として扱う、という流れになりますね。 税理士:その理解で正解です。取引の流れの中で、書類の性質に応じて適切に区分することが大切です。最初は見積書で始まっても、最終的には請求書で確定するという流れを意識しておきましょう。 スタッフ:はい!一般書類の対象と要件緩和のメリット、よく理解できました。さっそく社内で書類を区分して、効率的に管理できるようにします。

規則第2条第7項において、国税関係書類のうち国税庁長官の定める書類(一般書類)については、入力期間の制限なく入力することができることとされており、その書類については平成17年国税庁告示第4号 により告示されています。


この告示により、例えば、次のような書類が入力期間の制限なく適時に入力することができます。
イ 保険契約申込書、電話加入契約申込書、クレジットカード発行申込書のように別途定型的な約款があらかじめ定められている契約申込書
ロ 口座振替依頼書
ハ 棚卸資産を購入した者が作成する検収書、商品受取書
ニ 注文書、見積書及びそれらの写し
ホ 自己が作成した納品書の写し


出所:国税庁