

先生、お客様から相談があって、過去の重要書類をスキャナ保存したいそうなんですが、書類が膨大で数か月かかりそうだって言われました。これって問題ないんでしょうか?
結論から言うと、まったく問題ありませんよ。過去分重要書類のスキャナ保存には入力期間の制限がないんです。
えっ、そうなんですか?通常のスキャナ保存だと期間制限がありますよね?
そうですね。通常は書類を受領してから速やかに入力する必要があります。でも、令和元年度の税制改正で過去分重要書類については特別なルールができたんです。
過去分重要書類って、具体的にはどんな書類のことですか?
スキャナ保存の承認を受ける前に作成・受領した契約書や領収書などの重要書類のことです。これらは既に大量に蓄積されているケースが多いでしょう?
確かに!何年分も溜まっていたら相当な量になりますね。
そうなんです。だから制度設計の段階で、入力に相当の期間を要することが想定されて、あえて期間制限を設けなかったんですよ。
なるほど。じゃあ、お客様には「数か月でも半年でもかけて作業して大丈夫です」とお伝えして良いんですね。
その通りです。ただし、適用届出書の提出が必要なので、それだけは忘れないように伝えてください。
適用届出書って、何か注意点はありますか?
重要なのは、同じ種類の過去分重要書類について、以前に適用届出書を出していたら再提出できないということです。断続的に繰り返して制度を悪用するのを防ぐための規定なんです。
つまり、一度しっかり計画を立ててから始める必要があるんですね。
:そういうことです。それから、過去分でも通常のスキャナ保存の要件は守る必要がありますよ。タイムスタンプや検索機能の確保とか。
事務手続を明らかにした書類も必要でしたよね?
よく覚えていますね。責任者を定めた手続書類の備付けも必須です。期間制限がないからといって、要件が緩和されているわけではありませんから。
分かりました!お客様には「作業期間は心配不要だけど、届出と要件はしっかり守ってください」とお伝えします。
完璧です。計画的に進めれば、膨大な書類でも確実にスキャナ保存できますからね。
過去分重要書類のスキャナ保存については入力期間の制限はありませんので、数か月間に渡ってスキャナ保存の作業を行うことも可能です。
令和元年度の税制改正により、スキャナ保存の承認を受けている保存義務者は、その承認を受けて保存を開始する日前に作成又は受領した重要書類(過去分重要書類)について、所轄税務署長等に適用届出書を提出したときは、一定の要件の下、スキャナ保存をすることができることとなりました(令和元年9月 30 日以後に提出する適用届出書に係る過去分重要書類から適用されます。なお、具体的な要件は、【問10】 を ご 覧ください。)。適用届出書を提出した後は、その後の入力期間について制限はありません。これは、スキャナ保存の承認以前に作成・受領し た書類が膨大であり、入力に相当の期間を要することが想定されるため、制限を設けないこととされたものです。そのため、例えば、数か月間に渡ってスキャナ保存の作業を行うことも可能です。
ただし、適用届出書は従前において同一種類の過去分重要書類に係る適用届出書を提出している場合は提出することができません。これは、電磁的記録による保存等を断続的に行い、取りやめの都度、適用届出書の提出を繰り返し行うことにより、過去分重要書類について、その作成・受領後に「速やか」に行うことなく、継続的にスキャナ保存を可能とする潜脱行為を防 止する観点から措置されたものとされています。
なお、一般書類については、入力期間の制限なく適時に入力がすることができますので(【問47】参照)、適用届出書の提出は必要ありません。
出所:国税庁
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