

先生、電子帳簿保存法のスキャナ保存で重加算税が加重されるって聞いたんですけど、具体的にどんな場合が対象になるんですか?
いい質問ですね。ポイントは『隠蔽または仮装された事実が電磁的記録に記録されている』かどうかなんです。
電磁的記録に記録されている、ですか?
そうです。つまり、デジタルデータそのものに不正の痕跡が残っている状態を指します。大きく分けて3つのパターンがありますよ。
3つのパターン、教えてください!
まず1つ目は、スキャナ保存した電磁的記録を直接削除したり改ざんしたりするケースです。例えば、売上の請求書データを削除して売上除外したり、経費の領収書データの金額を書き換えて経費を水増しするような場合ですね。
なるほど。データを直接いじるパターンですね。
2つ目は、保存された記録の内容が取引実態を反映していない場合です。架空の取引を作ってスキャナ保存するようなケースが該当します。
架空取引ですか...それは完全にアウトですね。
そして3つ目が意外と見落とされがちなんですが、紙の段階で不正を行ってからスキャンした場合も対象になるんです。
え?紙の段階でも?
はい。例えば領収書を受け取った後、スキャンする前に金額を書き換えてからスキャナ保存した場合、その不正が電磁的記録に記録されてしまいますよね。
確かに!デジタルデータになった時点で、不正が組み込まれているわけですね。
その通りです。スキャナ保存制度は、タイムスタンプやバージョン管理などの要件を守ることで電磁的記録の真実性を確保する仕組みなんです。これらの要件に違反すると、仕入税額控除が否認されたり、青色申告の承認が取り消されたりする可能性もあります。
重加算税の加重だけじゃなくて、他のペナルティもあるんですね。
そうなんです。だからこそ、スキャナ保存を導入する際は、社内のチェック体制をしっかり整えることが重要です。不正を防止する仕組みづくりが、結果的に会社を守ることになりますよ。
わかりました!電磁的記録の管理、気を引き締めて対応します!
「隠蔽し、又は仮装された事実が、電磁的記録に記録されている」場合に加重措置の対象になります。具体的には、スキャナ保存した電磁的記録を削除、改ざんするなどして、売上除外や経費の水増しが行われた場合のほか、保存された電磁的記録の内容が取引実態を表していないような場合(架空取引等)も「隠蔽し、又は仮装された事実が、電磁的記録に記録されている」ことになりますので、重加算税の加重対象となります。
重加算税の加重措置の対象範囲については、取扱通達8−22を確認してください。
なお、電磁的記録の直接的な改ざんや削除による不正行為のほか、書類の作成・受領後からスキャナ保存までの間に行われる紙段階での不正行為 によって「隠蔽し、又は仮装された事実が、電磁的記録に記録されている」場合には対象となります。
出所:国税庁
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