問59 当社は、食品及び日用雑貨の販売を行う事業者です。当社の商品販売売上げに関しては、請求書の交付をすることなく、相手方から交付される次の支払通知書に基づき支払いを受けています。また、返品があった場合には、支払通知書にその内容等が記載されていますが、こうした場合であっても、適格請求書等保存方式においては、改めて、適格返還請求書を交付する必要がありますか。なお、相手方は、仕入税額控除の適用を受けるために、支払通知書を保存しています。

仕入税額控除(適格請求書等保存方式)

 

【答】
適格請求書発行事業者には、課税事業者に返品や値引き等の売上げに係る対価の返還等を行う場合、適格返還請求書の交付義務が課されています(新消法57の4B)。

 

適格返還請求書の記載事項は、次のとおりです。

@ 適格請求書発行事業者の氏名又は名称及び登録番号
A 売上げに係る対価の返還等を行う年月日及びその売上げに係る対価の返還等の基となった課税資産の譲渡等を行った年月日(適格請求書を交付した売上げに係るものについては、課税期間の範囲で一定の期間の記載で差し支えありません。)
B 売上げに係る対価の返還等の基となる課税資産の譲渡等に係る資産又は役務の内容(売上げに係る対価の返還等の基となる課税資産の譲渡等が軽減対象資産の譲渡等である場合には、資産の内容及び軽減対象資産の譲渡等である旨)
C 売上げに係る対価の返還等の税抜価額又は税込価額を税率ごとに区分して合計した金額
D 売上げに係る対価の返還等の金額に係る税率ごとに区分した消費税額等又は適用税率

また、適格請求書等保存方式の下でも、仕入側が作成した次の記載事項のある仕入明細書等の書類で、相手方の確認を受けたものについては、仕入税額控除の要件として保存すべき請求書等に該当します(新消法30H三、新消令49C)。

@ 仕入明細書の作成者の氏名又は名称
A 課税仕入れの相手方の氏名又は名称及び登録番号
B 課税仕入れを行った年月日
C 課税仕入れに係る資産又は役務の内容(課税仕入れが他の者から受けた軽減対象資産の譲渡等に係るものである場合には、資産の内容及び軽減対象資産の譲渡等に係るものである旨)
D 税率ごとに合計した課税仕入れに係る支払対価の額及び適用税率
E 税率ごとに区分した消費税額等

ご質問の場合、相手方が仕入税額控除のために作成・保存している支払通知書に、返品に関する適格返還請求書として必要な事項が記載されていれば、貴社と相手方の間で、貴社の売上げに係る対価の返還等の内容について確認されていますので、貴社は、改めて適格返還請求書を交付しなくても差し支えありません。

 

なお、支払通知書に適格返還請求書として必要な事項を合わせて記載する場合に、事業者ごとに継続して、課税仕入れに係る支払対価の額から売上げに係る対価の返還等の金額を控除した金額及びその金額に基づき計算した消費税額等を税率ごとに支払通知書に記載することで、仕入明細書に記載すべき「税率ごとに合計した課税仕入れに係る支払対価の額」及び「税率ごとに区分した消費税額等」と適格返還請求書に記載すべき「売上げに係る対価の返還等の税抜価額又は税込価額を税率ごとに区分して合計した金額」及び「売上げに係る対価の返還等の金額に係る税率ごとに区分した消費税額等」の記載を満たすこともできます。

 

【仕入明細書に適格返還請求書の記載事項を合わせて記載する場合の記載例】

 

仕入税額控除(適格請求書等保存方式)

 

 

出所:国税庁

 

トップへ戻る