問66 当社では、水道光熱費など検針等に一定期間を要し、課税仕入れを行った課税期間の末日までに支払対価の額が確定しない課税仕入れについては、対価の額を見積もることにより仕入税額控除を行っています。適格請求書等保存方式の下においては、このような見積額による仕入税額控除の取扱いはどのようになりますか。

【答】
ご質問のように、課税期間の末日までにその支払対価の額が確定せず、見積額で仕入税額控除を行う場合の取扱いについては、以下のとおりとなります。

 

なお、以下@Aのいずれの場合も、その後確定した対価の額が見積額と異なるときは、その差額を、その確定した日の属する課税期間における課税仕入れに係る支払対価の額に加算し、又は当該課税仕入れに係る支払対価の額から控除することとなります。

@ 見積額が記載された適格請求書の交付を受ける場合

取引の相手方から見積額が記載された適格請求書の交付を受ける場合、これを保存することで見積額による仕入税額控除が認められます(注)1。
その後、確定額が見積額と異なる場合には、確定額が記載された適格請求書(対価の額を修正した適格請求書)の交付を受けた上で、これを保存する必要があります。

A 見積額が記載された適格請求書の交付を受けられない場合
見積額が記載された適格請求書の交付を受けられない場合であっても、電気・ガス・水道水の供給のような適格請求書発行事業者から継続して行われる取引(注)2については、見積額が記載された適格請求書や仕入明細書の保存がなくとも、その後、金額が確定したときに交付される適格請求書を保存することを条件として、課税仕入れを行う事業者が課税期間の末日の現況により適正に見積もった金額で、仕入税額控除を行うこととして差し支えありません。
(注)1 見積額を記載した仕入明細書を自ら作成し、相手方の確認を受けた場合は、これを保存することで見積額による仕入税額控除が認められます。確定額が見積額と異なる場合の取扱いは、上記と同様です。
このほか、例えば、機械等の保守点検、弁護士の顧問契約のように契約等に基づき継続的に課税資産の譲渡等が行われ、金額が確定した際に適格請求書の交付を受ける蓋然性の高い取引がこれに該当します。

 

出所:国税庁

 

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